インターネット回線

光回線の工事【時間や費用などがわかる】

今回は光回線の工事に関して、概要、費用、回数、時間、立ち会う必要性などを解説します。

光回線は有線のインターネット回線であり、住居近くから光ファイバーというケーブルを住居内に引き込んでこそ使えますから工事は必要になりやすいです。

光回線の仕組み

一戸建てにおける光回線の仕組み

光回線の工事【費用や時間がわかる】

まずは光回線の工事概要について。派遣工事のような専門用語は表のあとで解説していきます。

工事費用 無派遣工事なら2000~5000円
派遣工事なら1.5万円~5万円
(大幅割引キャンペーンあり)
(費用はマンションより戸建てのほうが高い)
(土日祝日や夜間の工事は追加費用が発生)
派遣工事の回数 光コラボやフレッツ光なら1回
独自回線や電力系回線なら2回
申し込みから派遣工事開始までの目安 光コラボやフレッツ光なら2週間~2カ月くらい
独自回線や電力系回線なら3週間~3カ月くらい
(繁忙期のほうが待つ)
無派遣工事の申し込みから開通までの目安 1週間~10日後
工事の繁忙期 毎年3~4月や年末年始
派遣工事当日にかかる時間 マンションなら30分~1時間30分
一戸建てで光コラボやフレッツ光なら40分~2時間30分
一戸建てで独自回線や電力系回線なら40分~2時間30分
派遣工事後いつネットが使えるか 機器を設定すればすぐに使える
工事時にその家の大人が立ち会う必要性 派遣工事なら必要
無派遣工事なら不要

光回線の種類

光回線の工事が始まるまでの期間や工事自体の時間はフレッツ光や光コラボのほうが早い傾向があります。

光回線がまだ未契約の場合、工事可能な日程を確認してからは申し込めず、申し込んでから工事ができそうな日を申し込むことになります。

申し込み~工事~利用開始までの流れ

  1. 業者に対してネットを通じて申し込む
  2. 業者との相談で工事日程を選ぶ
  3. 契約に必要な書類や通信機器が送られてくる
  4. 工事をする
  5. 通信機器について接続の設定をするとインターネットが使えるようになる

派遣工事と無派遣工事の違い

そもそも光回線の工事は派遣工事と無派遣工事の2種類があります。

派遣工事とは工事の担当者が依頼人の住居に派遣されて行う工事のこと。

光ファイバーの断面

光ファイバーの断面

電信柱の電線と光ファイバー

派遣工事では専門の作業員が高所作業車を使って住居近くの電信柱から光ファイバーをその住居まで引き込みます。

さらに作業員は光コンセントとONU(回線終端装置)を住居内に設置します。

要するに派遣工事は新規で光回線の設備を工事するためのものだとお考えください。

一方、無派遣工事とは現地に担当者を派遣しない工事のこと。

無派遣工事だけで済む世帯はすでに光回線の設備が整っているため、光回線事業者側の調整だけで終わります。

無派遣工事だけで済むパターン

光回線の種類

フレッツ光をすでに契約している状態から光コラボへ転用へと事業者変更をするときは基本的には無派遣工事になります。

光コラボはフレッツ光を借りた回線ですから変更時の壁が低いのです(フレッツ光と光コラボは同質性が高い)。

独自回線や電力系回線は光コラボやフレッツ光とは設備が別系統だから変えるのが面倒。

さらに中古住宅で前の住人の設備がそのまま使えるとか、集合住宅で管理会社がすでに光回線設備を用意してくれている場合なんかも無派遣工事となります。

ちなみに光コラボを契約している状態から別の光コラボへと事業者変更をするときは、何か機器・設備の変更を希望しない限り工事自体は不要。

この場合、事業者変更という事務手続きが必要になります。

※光コラボ⇒光コラボ、フレッツ光⇒光コラボへと変更するときでも、たとえば最大速度が1Gbpsから3Gbps以上のプランへと変更する場合は高速仕様の設備へと変える必要があります。

※無派遣工事になるか否かは最終的に業者が判断します。たとえば表面上は既存の設備が使えるように見えても内部が断線していたり、設備を更新するために派遣工事をする場合もあります。

マンションのほうが一戸建てプランより工事費用が安い理由

一戸建てプランでは住居近くの電信柱から光ファイバーを引き込む必要があります。

マンションの光回線MDF

これに対してマンションプランは電信柱から引き込んだ光ファイバーはまずマンション内の共用設備に集約され、そこから各部屋へ供給する体制になっています。

したがって、マンションは光回線の共用設備さえ整っていればそこからの工事は簡素になりやすいのです。

これが一戸建てプランよりもマンションプランのほうが工事費が安くて早めに終わる理由。

マンションプランの光回線はマンション内のほかの住人の多くがインターネットを使っていると、こちらまで通信速度が遅くなるという欠点もあります。

また一部のマンションの光回線はVDSLといって電話回線型の通信速度が遅い回線になっている場合もあります。

VDSL型のマンションでも低層階では一戸建てプランの光回線を契約できる場合があり、これなら通信速度は速いです。

ただし、マンションで一戸建てプランを契約するには大家さんや管理会社から許可をとる必要があります。

自分で工事するのはダメな理由

光回線の工事作業車

光回線工事の様子

光ファイバーや電信柱というのは基本的にNTTの所有物ですから、そこを工事するのはNTTから認められた電気工事業者でなければなりません。

もし自分で工事をするなど指定の業者以外が電信柱や光ファイバーに手をつけると違法行為になってしまいますし、災害や故障時の保証対象外にもなってしまいます。

賃貸住宅にしても借り物ですから、そこに勝手に工事をするのは違法です。

派遣工事の内容:派遣工事はその家の大人が立ち会う必要がある理由

  1. 電信柱から光回線を自宅の壁に向かって光ファイバーを引き込む
  2. 光ファイバーを自宅外壁に固定する
  3. 外壁の光ファイバーを自宅内部に引き込む
  4. 自宅内部にONU(光回線終端装置)を設置する

あとはユーザーの側で以下を行えばインターネットが使えるようになります。

  1. ONUと端末、あるいはONUとルーターを接続して電源ON
  2. 端末(スマホやPC)の電源を入れる
  3. その端末の画面で自宅のルーターを選択したうえでパスワードを入力する

派遣工事でまずやること

光コンセント

光コンセント

派遣工事ではまず電信柱にかかっている光ファイバーを住居(私有地)へと取り込みます。

その光ファイバーを住居内に入れる際は外壁に少しの穴をあける可能性も少しありえます。

さらに光コンセントという設備を宅内のどこに設置するかも工事担当者と話すべきところです。

そういった私有地への立ち入りと私有住宅の外壁へ手をつけることと、光コンセントの設置相談を考えると、家主やその配偶者といったその家の大人が立ち会う必要が出てくるというわけ。

子どもではそのあたりの判断力が乏しいですからね。

住居の外壁に穴はあくのか

光ファイバーを自宅内に取り込む際は以下の4つのどれかの方法をとります。

  • 電話線の配管を共有する
  • エアコンのダクトを利用する
  • ドアや窓の隙間を利用する
  • 壁に穴をあける

以上のうちどの方法をとるかは工事業者が判断し、立ち会う人と話し合って決めます。

壁に穴をあける方法は後回しに検討する方法であって、まず優先するのは電話線の配管を共有する方法です。

また壁に穴を貫通させず、少しのくぼみをつけてそこにネジとともに装置を固定する場合もあります。

もし壁に穴を貫通させる場合は建築用テープで隙間をふさぐなどして虫が入ってこないように配慮してくれます。

光回線の外壁・派遣工事

一戸建て住宅の外壁には防雨入線カバーと光ファイバーとビス(ネジ)などが既存の配管とともに取り付けられる

光コンセントの意味と設置場所

光コンセント

業者は住居内に光ファイバーを引き込んだら、次に住居内のどこかに光コンセントを取り付けます。

光コンセントとは、家屋内に引き込んだ光ファイバーを壁付近に固定して住人にとって使いやすくしたインターネット使用向けコンセントのこと。

光コンセントの設置場所は以下のどれかが多いです。

  • 固定電話が置いてあるところの近く矢印電話線と配管を共有しやすい以上、光コンセントも設置しやすい
  • エアコンダクトの近く矢印光ファイバーはエアコンの配管経由でも引き込める
  • 居間(リビングルーム)のコンセントの近く矢印パソコンやテレビでインターネットをよく見る部屋なのであれば相性よし
  • テレビ用のアンテナ端子の近く矢印テレビでインターネットをよく見るのであれば相性よし

光コンセントを取り付けたら、業者はONU(光回線終端装置)という機器を光コンセントとつなげてくれます。

ONU

ONU

部屋が汚いけど工事は大丈夫?

光回線の派遣工事では業者がその宅内にお邪魔して外壁から光ファイバーを取り込み光コンセントを設置します。

そのためその住人の中には「部屋が汚れているのに大丈夫かな」と心配する人がいます。

結論から申し上げますと、どんな光回線でもよほど散らかっていない限りを選んだ場合でも工事は可能です。

作業員に対して恥ずかしい思いはあるでしょうが、作業員はいくつもの家で工事を経験していますから少し部屋が汚くてもいちいち気にしません。

具体的には光コンセントを設置する場所付近(電信柱から近い場所か、固定電話の近くか、エアコンの近く)について作業員の作業スペースと工具を置くスペースが確保されていれば大丈夫。

派遣工事の回数は1~2

光回線の種類

派遣工事の回数はフレッツ光や光コラボなら1回、独自回線や電力系回線なら2回が基本です。

独自回線や電力系回線は高速通信規格ですから、回線をフレッツ光や光コラボとは異なる方式にしています。

その独自性のために工事を2回に分けているのです。

光回線の工事費の目安

無派遣工事の費用は3300円、派遣工事費用は15000円~46000円が目安です。

工事費用の支払方法は一括払いor分割払いとなっています。

  • 一括払い矢印工事が行われた翌月に工事費用を一括で支払う
  • 分割払い矢印工事費を分割して毎月の料金とともに支払う

工事費の高低は、一戸建て>マンション、独自回線>光コラボ、という傾向があります。

なお土休日や夜間、年末年始に工事をお願いすると工事費が割り増しになります。

夜間工事は対応していない業者もあります。

光回線工事が始まるまでの時間

光回線の工事を申し込んでから実際に工事が始まるまでは2週間~3カ月くらいの時間をおきます。

光回線の工事日程は業者との相談によって決まります。

とくに毎年3~4月あたりは日本人にとって新生活が始まる時期ということで工事申し込みが混雑します。

次に年末年始は年月の節目であり普段は忙しい人も自宅にいる率が高いということで3~4月に準ずるレベルで申し込みが混雑します。

工事日程をなるべく早期に設定してもらうには「曜日は問いませんから、とにかく最短の日程でお願いします」と申し出てみましょう。

工事開始をできるだけ早くしてもらうには

基本的に光回線の工事業者は地域ごとに決まっています。

そのため、どの光回線を選んだとしても工事業者は結局同じになるため工事開始もまた大して変わりません。

それでも工事開始を早くしてもらうには「一番早い工事日程がいいです」と伝えるしかありません。

派遣工事にかかる時間

派遣工事にかかる時間は30分~2時間。

ただし、光ファイバーが地中埋設の地区だったり、電信柱から住居までの配線途中に何か障害物がある場合はそれよりも時間がかかります。

光回線が工事済みかの確認方法

光回線がすでに工事済か否かは光回線の事業者によって、あるいは一戸建てか集合住宅(アパート、マンション)かによって少し違いますが、基本的には以下の4つのどれかで確認します。

  • 光コンセントの有無を確認する
  • 一戸建ての場合、電信柱から自宅に向けて光ファイバーが取り込まれているか見る
  • 不動産業者の物件サイトで確認する
  • 集合住宅の場合、その管理会社にたずねる

光コンセントの有無で確認

光コンセント

もしその物件に光回線がすでに導入されているのなら、上記のようなコンセントが設置されているはずです。これは光コンセントと呼ばれます。

光コンセントがすでに設置されているのなら、派遣工事不要で光回線を開通できるかもしれません。

光コンセントが室内のどこにもないと思っていたら普通のコンセントのカバーを外したら中に光コンセントがあった、あるいは風呂場に光コンセントがあったという事例もあります。

後者は珍しいですが、前者は割とあるパターンです・

光コンセントがあっても派遣工事が必要な場合あり

室内に光コンセントがすでにあるとしても光回線の派遣工事が必要な場合もあります。

  • 集合住宅で共用部の設備から各戸までの配線が終わっていない場合
  • 内部が断線していたり設備が古かったりする場合
  • 事業者の規格が違う場合

不動産業者の物件サイトで確認する

不動産業者の物件サイトを見ても光回線の工事が済んでいるか確認できます。

  • 「光ファイバー」という表記=光回線
  • 「インターネット」という表記=光回線あるいはCATV回線の可能性

CATV回線というのは光回線よりも少し遅い有線型のインターネット回線とお考えください。

基本的にCATV回線は光ハイブリッドという雑種方式をとっています。

光ハイブリッドの仕組み

賃貸住宅のインターネット料金は基本的に借主(入居者)が負担するはずですが、たまに貸主が負担するところもあります。

この場合、インターネット料金は無料と書いてありますが、それは家賃や共益費・管理費に含まれていると考えるべきでしょう。

賃貸住宅のオーナーにとっては自身の物件についてインターネット回線を一括で契約して入居者に提供するほうが合理的な場合もあるのです。

借りる側にとっても入居してからすぐに使えるほうが魅力的。

集合住宅なら管理会社に問い合わせるのが確実

集合住宅の光回線に関してわからないことがあるなら管理会社に問い合わせるのが最も確実です。

管理会社は光回線の導入を決められるように大きな権限をもっていますし、管理している物件のことなら大抵は把握しています。

一戸建てについてもわからないことは不動産会社に聞いてみましょう。

工事の許可がおりない場合の策

提供エリア外、ポートの空き不足、特殊な環境で光回線が設置できないなど何らかの理由で光回線を導入できないならホームルーターかモバイルルーターの導入を検討しましょう。

番外編:撤去工事費用

基本的に賃貸住宅は解約時に原状回復義務がありますから、光回線の設備についても撤去しなければなりません。

独自回線についても撤去工事がもとめられやすいです。

撤去工事費用は1万~3.5万円といったところ。

撤去工事費と契約の違約金は違うので注意しよう。

壁に穴をあけていた場合、穴埋め工事をやってくれます。

基本的に撤去工事が不要な光回線事業者はNTT東西のフレッツ光と光コラボです。

まとめ

今回、紹介した工事の内容は多くの住宅にあてはまる基本的な方法です。

ユーザーの住宅環境によっては例外的な工事内容になる場合もあります。

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