PC選び

パソコンのメーカー直販とは?ほかの通販にデメリットはあるの?

メーカー直販とは、メーカーが自社製品について外部の卸売り業者や小売店を経ずに直接的に消費者に売ること。

メーカー直販の仕組み

中間業者をなるべく省いたほうが価格は安くなりやすいよ。

とくに電化製品の中でもパソコンはメーカーが直接的に運営するウェブサイトで買う割合が大きい商品です。

このようなウェブサイトはメーカー直販サイト、あるいはダイレクトショップと呼ばれます。

そしてあの有名なAmazonや楽天はメーカーと消費者の間に入って通販事業を展開するウェブサイトです。

そこで今回はパソコンのメーカー直販と通販(とくにAmazon、楽天)についてメリットとデメリットを解説していきます。

メーカー直販は通販の一種なのですが、Amazonや楽天みたいな総合通販とはまたちょっと違う点にご注意ください。

  • カスタマイズや選択項目の多さ矢印メーカー直販サイト>Amazon>家電量販店(メーカー直販が多い)
  • パソコンの新品価格の安さ矢印メーカー直販サイト≦Amazon<家電量販店(メーカー直販が安い)
  • 納期の早さ矢印家電量販店<Amazon<メーカー直販サイト(メーカー直販は受注生産だと遅いが、即納モデルなら注文当日あるいは翌営業日の発送)

メーカー直販サイトとAmazon通販のメリット

メーカー直販サイトのメリット

  • オプションやカスタマイズの項目が多くて便利
  • そのメーカーの製品は安くて品揃えがいい
  • アウトレットやWEB限定モデルもある
  • 僻地に住んでいる人でも買える
  • いつでも密にならない環境下で注文できる
  • 学割制度がよくある
  • サポートは外部委託ではなくメーカーの直接対応が多い
  • 初期不良には無償で対応が基本
  • 保証内容の選択肢は他で買うより少しいい
  • メールやチャットで無料相談可
  • 商品説明の情報量が多い

Amazonや楽天通販のメリット

  • 価格は家電量販店よりは少し安い傾向にある
  • メーカーはかなり多くの選択肢がある
  • 謎の中国メーカー製品も買える(デメリットかも)
  • いつでも密にならない環境下で注文できる
  • 無料で大量のレビューを参考にできる
  • マウスやイヤホンのような周辺機器は家電量販店やメーカー直販よりも品揃えが豊富
  • ポイント還元がある

メーカー直販は選べる項目が多い

まずはメーカー直販サイトのカスタマイズの豊富さについて。

たとえばテレビの注文は画質やサイズくらいしか選ぶ余地がありませんが、パソコンは人によって選ぶ項目がさまざまです。

さまざまなスペックやオプションを売るにはパソコンメーカーが製造段階で調整するほうがやりやすいため、パソコンはメーカー直販が発達しているというわけ。

パソコンは実店舗で動作を確認しなくてもスペックを確認すれば動作速度はわかるため、通販の対象にしやすいのです。

メーカー直販サイトでおもに選ぶ項目

  • 本体カラー
  • CPU
  • メモリ
  • ストレージ
  • グレアorノングレア
  • グラフィックス
  • 光学ドライブの有無
  • Microsoft Officeを入れるか
  • 保証期間の延長

以上の要素は、とくにハイスペックのデスクトップ本体を買う場合に自由に選べる選択肢が多いです。

ノートパソコンの場合、たとえばA機種には光学ドライブが搭載されていてB機種には光学ドライブがないから、光学ドライブがほしい人はA機種を選ぶという形が多いです。

Amazonや家電量販店のカスタマイズ項目はメーカー直販より少ない

Amazonや家電量販店でもパソコンをカスタマイズできないことはありません。

しかし、総合的にいうとカスタマイズ項目の多さは、メーカー直販サイト>Amazon>家電量販店、という順序になっています。

メーカー直販なら最新モデルもいち早く販売されるよ。

家電量販店をはじめとした店頭販売は完成品としての在庫を売るのが基本であるため、カスタマイズやオプションの項目はメーカー直販よりも少ないです。

ハッキリ言って無駄な機能の押し付けも多いんですよ。

通販は販売コストが安い

パソコンの新品価格は、メーカー直販サイト<Amazon<家電量販店、という傾向があります。

最も安いのはメーカー直販サイトである場合が多いのです。

ちなみに通販は通販でもジャパネットたかたみたいなテレビショッピング系は、家電量販店と同じで価格は高いです。

メーカー直販はプリインストールが少ない

メーカー直販はプリインストールの数も少ない傾向にあります。

プリインストールとは買った時点ですでにインストールされているソフトのこと。

プリインストールが少ないとそれだけ価格は下がりますし、パソコンの動作も速くなりやすいです。

受注生産主体だと余剰在庫が発生しにくい

パソコンメーカーが受注生産に力を入れると完成品の余剰在庫は発生しにくいため、メーカーは価格を安くしやすいです。

つまり、メーカー直販を主力として行なっているメーカーのほうが販管費(販売コスト)がかかりにくいためパソコンの価格も安くしやすいというわけ。

安売りセールやクーポンの適用も結構ありますよ。

しかもメーカー直販サイトではたまにアウトレット品やWEB限定モデルも販売されています。

アウトレット品は塗装や外箱にちょっと難点があるというだけで動作は基本的に問題ないため、お買い得感が高いです。

アウトレット品の中には単なる注文キャンセル品や、少し古いだけのモデルもある。

メーカー直販サイトでは学割を受けられる場合があります。

適用条件は日本の教育機関に所属している人向けのメールアドレス(~ac.jp)をもっていて、それで連絡できる人という場合が多いです。

メーカー直販の品揃えはそのメーカーに特化している

家電量販店ではさまざまなメーカーのパソコンが売られていますが、これは中途半端な品揃えともいえます。

一方、メーカー直販サイトではそのメーカーに限定した品揃えではありますが、そのメーカーの現行モデルなら売り切れでない限り何でも売っています。

しかも通販なら実店舗のような混雑は関係なくいつでも注文できます。

メーカー直販の中でもAppleやマウスコンピューターは、直営で自社製品しか扱わない実店舗も少しもっています。

メーカー直販サイトは商品説明の情報量が多い

レノボの仕様書の一部

レノボ公式サイトの仕様書の一部

メーカー直販サイトの商品説明は上記のような細かい仕様書を交えているなど情報量は家電量販店よりも多いです。

家電量販店の場合、メーカーが発行しているパンフレットを見ると細かいことも載っている場合がありますが、値札を見るだけだと説明の情報量は足りなかったりします。

メーカー直販サイトとネット通販のデメリット

次はメーカー直販サイトとネット通販のデメリットについて。両者は共通している部分も結構あります。

メーカー直販サイトのデメリット

  • オプションやカスタマイズは多いが初心者にわかりにくい
  • 倉庫に在庫がない受注生産品だと納期に時間を要する
  • ネット通販と実物では色の見え方が少し違う
  • 実際の感触を確かめられるのは家に届いてから
  • 他メーカーとの比較がしにくい

ネット通販の見本画像だと英語配列キーボードですが、いざ日本に届けられる製品は日本語キーボードだったりします(これは注意書きがあるはず)。

Amazonや楽天通販のデメリット

  • 店員やチャットによる無料相談がない
  • 商品レビューはサクラやデタラメの場合あり
  • ネット通販と実物では色の見え方が少し違う
  • 実際の感触を確かめられるのは家に届いてから
  • 並べ替え検索では安さを優先しがち

メーカー直販やAmazon・楽天では消費者自らがパソコン本体とオプションを自力で選んでいきます。

家電量販店だと店員がいろいろすすめてきますし店員は忙しいですから、店員に時間をとらせたくないがためにさっさと注文してしまう人も多いでしょう。

この点、通販なら自分に合ったオーダーをゆっくりと決めることができます。

このときに使う選び方の知識は当サイトの記事を読んでいただければ難しくないですが、それでも初心者にはとっつきにくいといえます。

メーカー直販サイトでは店員の話を直接聞けないという欠点がありますが、一部のメーカー直販サイトではチャットで無料相談することもできます。

納期に時間を要する場合が多い

メーカー直販は受注生産の割合が大きい傾向にあります。

消費者が注文してからメーカーは生産に入ることもある以上、納期が長めにかかる場合があるのです。

具体的には5日~2週間が納期の目安になりますが、繁忙期でほかにも注文が大量に入っているともっと待たされることもあります。

家電量販店だとすぐに持ち帰れるというメリットがあるんだけどな。

通販の中でもAmazonや楽天では納期はそこまでかからない傾向があります。

レノボの納期

即納モデルなら早く届く

ただし、メーカー直販サイトには一部に即納モデルもあります。

即納モデルはカスタマイズが少ない場合が多いですが、注文の当日~翌営業日には発送してくれます。

つまり納期の早さは、

  1. 家電量販店
  2. Amazonや楽天、メーカー直販サイトの即納モデル
  3. メーカー直販サイトの受注生産モデル

という順序にあるわけ。

意外なデメリット:価格を優先しがち

Amazonの並べ替え

各通販サイトは多くの商品を扱っており、そこではユーザーは商品を好きな順で並べ替えることができます。

ここで私も含めて多くの人は「価格の安い順番」を選びがち。

でも、安すぎるパソコンはスペックも低すぎて使いにくかったりします。

よいパソコンとはスペックが標準以上を満たしている割に安い商品であって、Celeron・メモリ4GBみたいな低スペックは低価格だとしてもおすすめできません。

「価格の安い順番」は使える機能なのですが、そこからスペックを見定めるか、検索条件を絞りましょう。

自宅に届くまで実物を確かめられない

それから通販全般では選択時に実物の色や感触を確かめられないというデメリットもあります。

たとえば通販サイトにはどんなパソコンが届くか見本画像が掲載されていますが、実物とオンライン画像とでは色の見え方が少し異なります。

YouTubeのパソコンレビューもなるべくキレイに映るようにしていますから、実際の印象はまた違います。

またノートパソコンの場合、メーカーや機種ごとにキーボードの感触は少し違いますが、これも通販全般ではわかりません。

このあたりの微妙な色合いや感触が気になる人は家電量販店や知り合いのパソコンを使って確かめてみましょう。

通販のパソコンは返品ができなくもありませんが、一定の手数料あり、到着後8日以内、未開封のみといった条件が設けられている場合が多いのでご注意ください。

これはメーカーや通販サイトによって規定が若干違います。

メーカー直販に力を入れているところがおすすめ

現代のパソコンメーカーは実店舗での販売とメーカー直販の両方を営んでいるところがほとんど。とくに大手メーカーはその傾向があります。

しかし、実店舗とメーカー直販のどちらに力を入れているかはメーカーによって違います。

実店舗での販売に力を入れているのは、NECや富士通など価格も日本での知名度も高いパソコンメーカーです。

一方、メーカー直販に力を入れているのは、DELL、マウスコンピューター、HP、レノボなど価格が安くて受注生産に力を入れているパソコンメーカー。

それらは日本での知名度は低いとしても基本的に大企業であるためサポート体制も整っています。選べるスペックやデザインも多いです。

もしメーカー直販サイトを使おうと思っている人は、メーカー直販に力を入れているところにしましょう。

まとめ

メーカー直販サイトを利用する際はAmazonのような通販と同じ要領でクリックしたり、届け先を入力していけばいいだけです。

Amazonや楽天と違うのはカスタマイズ・オプションの項目が多いということ。

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