今回はゲーミングPCと家庭用ゲーム機の違いを解説します。
※この記事でいうゲーム機とはソニーのPSシリーズ(とくにPS5)やNintendo Switchのような人気の高い据え置き型ゲーム機を想定しています。
結論からいうと、ゲーム以外にもPCでいろいろやりたいことがある人や、ゲームを本格的にやりたい人にはゲーミングPCがおすすめ。
逆にゲームばかりをお手軽にやりたいのならゲーム機がおすすめ。
そもそもゲーミングPCとは高性能なパソコンのこと(ゲーミングPCの中でもピンキリあり)。
「ゲーミング」とはいいますが、ゲーム以外のこともいろいろできるようにゲーム専用PCではありません。
タップできるもくじ
ゲーミングPCとゲーム機はどこが違う?
違いは以下の表にまとめました。
ゲーミングPC | ゲーム機 | |
ゲームプレイ以外 | いろいろできる | DVDの再生 オンライン動画の視聴 カラオケ テレビの視聴や録画 |
おもなユーザー層 | 大人が多い (子どもはゲーミングPCを買いにくい) |
子ども~大人 |
スペックの選び方 | ちょっと難しい | かなり簡単 |
拡張性 (部品の交換や増設で性能向上) |
デスクトップなら高い (ノートだと低い) |
ほとんどできない (無理矢理の改造はできるが保証対象外) |
自作の可否 | 可能 | 不可能 |
生産体制 | 受注生産に近い | 画一的な大量生産 |
部品の使いまわし | デスクトップなら使いまわしやすい | 使いまわしにくい |
本体のみの新品価格 | 10万~40万円 (主流は16万円くらい) |
4~5.5万円 |
デメリット | 自分でスペックを合わせる必要あり | 廃りがあるし旧世代をプレイしにくい |
外観デザイン | デスクトップなら個性化しやすい | 同じ機種ならみんな同じ |
光るか | 派手に光る (光らせない方法あり) |
光らない |
サイズ | デスクトップだとデカいが機械を一本化できる (ゲーミングノートは排熱に問題あり) |
1台1台はコンパクトだが多くあるとかさばる |
端子の数 | デスクトップなら多い (USBだけで6~12ある) |
少ない |
部品やソフトの規格 | 各社にほぼ共通している (開放的なビジネスモデル) |
各社の独自規格が多い (ほかのゲーム機で使えないように閉鎖的) |
旧世代ソフトとの関係 | 互換性は高い | 断絶的(たとえばPS5でPS3はできない) |
更新コスパ | 高い | 低い |
ウイルス | 存在するが対策できる | 動作できない |
Mod(改造データ)の使用 | 自由度が高い | ほぼ禁止 |
チート(ズル) | 多い(ズルしやすい) | 少ない(ズルしにくい) |
機種本体のメーカー | 日本・米中韓台のさまざまなメーカー (ゲームソフトを出していない企業が多い) |
PSならソニー、Switchなら任天堂 (ゲームソフトも出している企業ばかり) |
ビジネスモデルの違い | 本体は高いがソフトは安い~普通 (本体メーカーとソフト開発・販売が分離) |
本体は安いがソフトは安い~高め (本体メーカーとソフト開発・販売が密接) |
ソフトの価格,プレイ料金 | 無料 有料 無料+有料 (新作はPCのほうが少し安いが、ディスク式の旧作はゲーム機のほうが安い) |
|
対応ソフトの数 | 多い | やや少ないが独占タイトルあり |
洋物ゲームへの対応 | 早い、多い | 遅い、少ない |
ゲームの録画と動画編集と配信 | やりやすい | PCが必要 |
オフラインで遊べるか | 遊びにくい | 遊びやすい |
本体1台で複数名プレイ | やりにくい | やりやすい |
フレームレート リフレッシュレート |
自分で選べる(60~240Hzが目安) | 30~120Hz |
解像度 | フルHD~4Kが基本 | PCより少し低い |
違いのポイントは、単純な性能競争をしたらゲーム機はゲーミングPCに勝てないため、ゲーム機メーカーはゲーム機の独占タイトルを充実させたり、本体価格を過剰に安く設定していること。
お手軽なゲーム分野ならゲーム機はスマホに勝てませんし。
どういうことかわかりやすく解説していきます。
スペックの違い:PS5は2通りしかない
まず最も重要なのがスペックの選択肢。
たとえばPS5は通常モデル(約5.5万円)とデジタル・エディション(約4.4万円)の2つがあります。
当たり前ですが、同じバージョンであれば、とくに改造していない限り、あなたのPS5と私のPS5は性能も見た目もまったく同じ。
ゲーム機の性能や見た目は画一的なのです。
ただし、ゲーム機の部品は独自規格が多いため、たとえばPS5の部品はNintendo Switchには搭載できません。
ゲーム機はゲーム機メーカー間の壁が厚いといえます。
ゲーム機の修理部品は市販されていないため故障するとメーカーに送るしかありません。
PCはメーカー間の壁が低い
一方、ゲーミングPCは新品価格の目安が10~40万円と幅広いように性能に差があります。
無駄に超オーバースペックではありますが、ヒカキンさんのように500万円超のパソコンとかも一応つくれます。
ゲーミングPCは高価で選び方やプレイに知識も必要がゆえに購買層は大人が多いです。
そこではPC内部の主要部品であるCPU(頭脳)、メモリの量(CPUの作業場)、ストレージ(データの長期装置)、グラフィックボード(グラフィック)の組み合わせが多様。
たとえばゲーミングPCのメモリは8~64GBまでユーザーが自由に選び、それに応じてメーカーは生産します(ゲーミングPCの主流は16GB)。ほかの主要部品もユーザーは自由にスペックを選べます。
ゲーミングPCの生産体制は受注生産に近い体制なのです。
以上のPC部品規格は国際的にほぼ共通しており(Appleはのぞく)、そこらじゅうで部品が売られています。
たとえば日本のマウスコンピューターのPCに搭載されているCPU、メモリ、ストレージ、グラフィックボード、マザーボード、電源などは、アメリカのDELLのPCの部品と交換できるのです。
PCは自分で修理したり自作しやすいのもPCは主要部品の寄せ集めによって成り立っているから。PCはメーカー間の「壁」が低いのです。
※PC部品はデスクトップではほぼ共通化していますが、ノートパソコンだと薄型構造ゆえに独自の部品が使われている場合があります(ノートは修理しにくい)。
※PCのスペックが高いほど同時にさまざまなソフトを快適に起動できます。ゲームの多重起動もできますよ。
PCのスペックやケースの組み合わせは∞
PCゲームに関して、性能が低いPCで推奨環境が高いゲームをやると画面がカクカクして見えます。
PCは性能が足りないとソフトによっては快適に動作しないのです。
たとえばPS5のゲームがやりたい場合、PS5を買い、そこに空き容量があってPS5対応のゲームソフトがあれば必ず動作するようになっています。
ゲーム機の動作は安心感があるのです。
この点、PCユーザーはやりたいゲームをするのに快適な推奨スペックを調べてPCを買ったり、部品を増設あるいは交換する必要があります。
ただし、当サイトが紹介しているような新品で16万円以上のゲーミングPCであれば多くのゲームは快適に動きます。これだとPS5より性能は上。
およそ16万円未満のゲーミングPCを買う場合は注意が必要だといえます。
OSと対応ゲームソフトの関係
ゲーム機やゲーミングPCの動作にはゲームソフト以前にOSが必要です。
OSとは情報機器が動作するのに必要な基本ソフトのこと。
PC業界のWindowsとmacOS、スマホ業界のAndroidとiOS(iPhone搭載OS)はとても有名です。
PS5やNintendo Switchならそれぞれ専用のOSがあります。
一般にOSは本体購入時点でインストールされています(自作PCは自分でOSをインストール)。
ここで重要なのは搭載しているOSによって対応ソフトが違ってくること。
- Windowsパソコンの対応ソフト数あらゆる情報機器の中で圧倒的No1.の対応ソフト数がある(ゲーム以外の対応ソフトもかなり多い)
- PS5の対応ソフト数PS5対応のゲームソフトのみ(PS5にしか対応していないゲームタイトルあり)
- Nintendo Switchの対応ソフト数Nintendo Switch対応のゲームソフトのみ(Nintendo Switchにしか対応していないゲームタイトルあり)
Windowsの対応ソフトが非常に多いのは、Windowsユーザーは全世界で15億人はいるなど市場規模が圧倒的に大きいためソフト開発会社はWindowsに対応させたがるから。
私がWindowsパソコンをおすすめするのも、Windowsは対応ソフトにほとんど困らないから。
ゲーミングPCを名乗るならOSはWindowsしかほぼありえません。
英語が多少なりとも読めるのなら、いわゆる洋ゲー(洋物ゲーム、欧米のゲーム)やインディーズゲームもしやすいですよ。
※インディーズゲームとは少人数・少額の予算でつくられたマイナーなゲームのこと。
※PCの中でもAppleが発売しているMacシリーズは対応ゲームが少ないですからゲームをするのに向いていません。
※ファイナルファンタジーの場合、Steamというゲーム販売の巨大サイト見るとわかるようにPCなら1~15までプレイできます。「やりたいゲーム」がないという人は、とりあえずSteamで適当に探してみるといいですよ。
PS5の独占タイトル
ゲーミングPCやゲーム機の対応ソフトに関して「私はPS5の独占タイトルで遊びたいからPS5が欲しい」という人もいるでしょう。
ゲーム機メーカーとしても「魅力的な独占タイトルがあるとユーザーが増えるから独占タイトルを増やしたい」と考えています。
確かにPS5には以下のような独占タイトルがあります。
- グランツーリスモ7
- ラチェット&クランク パラレル・トラブル
- デモンズソウル
- ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク
- Horizon Forbidden West
- SILENT HILL 2リメイク版
しかし、独占タイトルの中には「時限独占」といって一定期間が経過すると独占が終わって別のゲーム機やPCに対応したソフトが出る場合も結構あります。
最近のPSはその傾向が強まってきています。
一方、任天堂のマリオ、ポケモン、ゼルダの伝説といった有名な独占タイトルは任天堂のゲーム機以外では遊べません。
任天堂キャラのゲームで遊びたいなら任天堂のゲーム機を買いましょう(スマホでも遊べるゲームあり)。
ゲーム機のビジネスモデルはゲーム機のメーカーとソフトのメーカーが密接な関係にあるのです。
更新や互換性のコスパはPCが上:ゲーム機は互換性が低い
PS5でPS4のゲームはできますが、PS3のゲームはできません。
ソニーによるPSの場合、PS1、PS2、PS3、PS4、PS5とその都度ハードと対応ソフトがセットで切り替わっているのです。
たとえばファイナルファンタジー4はSFC、PS、ワンダースワンカラー、ゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDS、PSP、iOS、Android、PCといろいろ版があります。
DS版はフルリメイクですけどね。
ちなみにファイナルファンタジー10はかつてのPS2版よりもPC版(Steam版)のほうが画質や音質は上回っています。倍速機能もありますよ。これもゲーミングPCの魅力。
任天堂の据え置き型ゲーム機にしても「WiiのあとはSwitchを買ってね」という感じでメーカーは分離的に売りたがっています。
PCでもWindowsのバージョンによって対応ソフトは変わりますが、Windows10から11へは無料で更新できます。
たとえばSteamにログインして買ったゲームは「別のPC」でも遊べますが、ゲーム機用ソフトはそのゲーム機でしか遊べません。
別のPCとは、新しく買い替えた自分のPC、友人のPC、レンタルPC、ネカフェのPCなどさまざま。PCゲームはIDとパスワードでログインして遊ぶのが基本ですから。
そのうえデスクトップPCなら壊れていない部品を使いまわしたり、新しい部品を増設・交換しやすいです。
つまり、ハードやソフトを更新するときのコスパはPCが上だといえます。
ビジネスモデルと価格の違い:ゲーム機はソフトと密接
PS5の性能をPCで実現するとすれば約12万円相当が目安になります。
にもかかわらずPS5の新品価格は約4.4~5.5万円ですから、PS5は本体価格だけは破格だといえます。
PS5をはじめとしたゲーム機のビジネスモデルは、ゲーム機本体を安く売って大きく普及させ、ソフトを高く売って回収するからです。
最近では「基本プレイは無料~格安」というゲームも増えてきましたけどね。
一方、ゲーミングPCは10~40万円と高いです。
ゲームに使う周辺機器も高級品が結構あります。
ソフト価格の違い:中古市場の有無が影響している
たとえば2016年に発売されたPS4版FF15は定価が9680円でしたが、その8ヶ月後には新品価格が約2200円になり、2022年の中古価格は約500円となっています。
ゲーム機のソフト価格は値下がり率が大きいといえます。
しかし、Steam版のFF15は2022年でも8580円もしました。FF4~6みたいな1990年代の名作ゲームでもSteam版は2000円前後します。
つまり、新しいゲーム同士を比較するとPC版のほうが少し安いですが、古いゲーム同士を比較するとプレミア価格でもない限りゲーム機版のほうが安いのです。
最近のPC版はどれもダウンロード版である以上、中古売買が存在しませんが、PS4版はディスクであり中古売買があるため在庫過多になって中古店が値段を下げたのでしょう。
新しいゲームはPC版のほうが安いのは販売者にとって費用が低いため安くしやすいからです。
PC業界はハードとソフトが分業的
一般にPCメーカーは諸国の部品メーカーから部品を集めて組み立てることを主力事業としています。
PCメーカーはゲームソフトをほとんどつくらないように、PC業界はPC本体をつくる企業とゲームソフトをつくる企業が分離しているのです。
有名な例外は巨大IT企業としてXboxとそのソフト、Surface(PC)をつくっているMicrosoftが挙げられます。
昔のソニーはVAIOというPCをつくっていましたが、現在ではPC事業から撤退してしまいました。
ゲーミングPCのメリットはいろいろできること
ゲーミングPCはゲーム以外にも普通の事務にも使えます。
とくに動画編集、3D制作、音楽制作、本体1台で3画面以上に出力などはゲーミングPCのような高性能なパソコンが得意とするところ。
ゲーミングPCならゲーム動画を録画して、それを編集・配信するのもスムーズですよ。
一方、PS5のようなゲーム機はゲームをするための専用機械。ゲーム以外の機能はきわめて限定的です。
大手ゲームメーカーのカプコンは昨今ではゲーム機用ソフトよりも旧作を中心にPC版のほうが売上が伸びているとのこと(2022年11月発表)。
サイズ:ゲーミングPCはデカいが一本化しやすい
次は機械のサイズについて。
PS5を縦置きにした場合のサイズは高さ390mm×奥行260mm×厚さ104mmとなっています。
これはパソコンでいうスリムタワーに近いサイズ。
Nintendo Switch本体にしても102mm×239mmx厚さ13.9mmとコンパクトです。
しかし、一般にゲーミングPC(デスクトップPC)のサイズはミニタワー~フルタワーですからPS5より大きいのです。
とくにフルタワーはかなり大きいため、もしゲーミングPCを買うならミニタワー~ミドルタワーをおすすめしています。
まあミドルタワーを見慣れない人はミドルタワーでさえも「デカっw」と苦笑いするでしょうけど。
ゲーミングPCは1台1台は大きいです。
しかし、ゲーミングPCは旧世代も含めてさまざまなゲームができますからゲーミングPCだけに一本化できます。
まあ独占タイトルがやりたいのならゲーム機を買う必要がありますけどね。
端子の数はゲーミングPCのほうが多い
ミドルタワー級のデスクトップPCでもそれなりに大きいですが、その正面と背面には多数の端子がありますから周辺機器も同時に多く接続しやすいです。
端子の数はゲーム機よりゲーミングPCのほうが上。
フレームレートやリフレッシュレートの優劣
ゲーム機とゲーミングPCはフレームレートやリフレッシュレートという指標でもって性能を比較することも多いです。
上の画像でいうと60Hzのモニターよりも144Hzのモニターのほうが1秒間の画面更新数が多い分だけ画面は滑らかに見えます。
PS5の1秒間の画面更新数は60~120となっています。
一方、ゲーミングPCの1秒間の画面更新数は120~240が目安となっています(普通のPCだと60Hzが目安)。
それらは変更可能なように自由に変えやすい点もゲーミングPCの魅力です。
デスクトップPCの場合、本体は高い画面更新数に対応しているのにモニターは画面更新数が低いと、低い側(この場合はモニター)の画面更新数になってしまうのでご注意を。
ゲームの改造性:ゲーム機は低いがゲーミングPCは高い
次はゲームの改造性について。
たとえば上の画像は『マインクラフト』という有名ゲームの同じ場所。多くの人は右側のほうが画面がキレイだと思うでしょう。
左側の画面を右側のように変えるには「Mod」を導入する必要があります。
ModとはModificationの略でPCゲームを拡張するための改造データのこと。
「改造」と聞くと難しくてマニアックなイメージがあるかもしれませんが、Modはパソコンの性能さえ満たしていれば導入は難しくありません。
- ゲーム内のキャラや風景の画質を上げたり変えたりする
- キャラやアイテムを追加したり置き換えたりする
- 新たなマップを追加する
- ゲームの難易度を変える
- 倍速モード
- 公式が修正しないバグを修正する
- 自らModをつくって配信する
Modにはほかにもいろいろなモノがあり、ゲーム好きならModを入れたがるはず。
このようなModはゲーミングPCでは数が豊富で自由度も高いですが、PS5やNintendo Switchでは少ないです。
要するに自由度を高くしてゲームを楽しみたいのならゲーミングPCのほうがおすすめなのです。
Modを多く楽しみたいなら、少し高めのPCスペックが必要ですけどね。
ゲーム機で動作するソフトは任天堂やソニーなどが許可したモノだけですからウイルスは動けません。
しかし、ゲーミングPCはよくも悪くも自由度が高いため、ウイルスが入ってきて悪さをしてくる可能性があります。
とくにオンラインでの違法ダウンロードは危険度が高いですから決して違法ダウンロードはしないようにしましょう。
そういう注意事項さえ守ればウイルスにかかる率はかなり低いです。
まとめ
ゲーム機がおすすめ人
- ゲームだけを手軽に楽しみたい人
- そのゲーム機が独占しているタイトルをプレイしたい人(時限独占あり)
- ゲーミングPCが邪魔な人(ゲーミングPCはとくにデスクトップは大きい)
ゲーミングPCがおすすめな人
- ゲームのほかにもPCでいろいろやりたい人
- ゲームにModを適用するなど自由かつ本格的に楽しみたい人
- 自分で部品を交換したり増設したい人
- デスクトップの外観を個性的にしたい人
- 海外も含めていろいろなゲームで遊びたい人
- 予算が潤沢な人