ゲーミングPCと普通のPCの違い
- 普通のPC(グラフィックボード非搭載PC)で3Dゲームをやると画面はカクカクして見えるが、ゲーミングPCはグラフィックボードという高価な部品が搭載されているから正常に見える
- ゲーミングPCは性能が高いから高価
- ゲーミングPCは普通のPCより消費電力も発熱量も大きい
- ゲーミングPCは発熱量が大きいから、本体サイズや冷却ファンも大きいなど排熱性も工夫されている
- モニターのリフレッシュレートは普通のPCでは60Hzだが、ゲーミングPCなら120~240Hzくらいある
- 普通のPCを買うならデスクトップでもノートでもどっちでもいいという論調だが(ノートのほうがシェアは上)、ゲーミングPCだとデスクトップのほうがすすめられやすい
- ゲーミングノートは普通のノートPCよりもバッテリーを早く消耗するから、外出時は重いACアダプタの携帯が必要とされやすい
- ゲーミングノートには自動パフォーマンスコントロールがついているが、普通のノートPCにはついていない
- 普通のノートPCの主流サイズは13~15.6インチだが、ゲーミングノートは14~17インチと平均的には大きめ
- 普通のノートPCはキーボードバックライトが白色に光る場合があるが、ゲーミングノートは七色に光る場合が多い
- 普通のPCは中小規模の家電量販店でも売っているが、ゲーミングPCは中小規模の家電量販店にはあまり売っていない
- 普通のPCといえばMacも含めるが、MacにゲーミングPCにあたる機種はない
ゲーミングPCとはゲームをするためのパソコンというより高度なPCゲーム(とくに3Dゲーム)が快適にできるほど高性能なPCを意味します。
要するに、普通のPCよりも高性能なPCを「ゲーミングPC」と呼んでいるだけなのです。
今のPC業界は「ゲーミング~」と名付けるほうが言葉の響きがなんとなくカッコよくて売れるため、マーケティング的に高性能PCを「ゲーミングPC」と呼んでいます。
※自動車に例えると、普通のPCは大衆車で、ゲーミングPCはスポーツカーみたいなイメージと考えてもらっても大丈夫。
※ゲーミングPCの具体的なおすすめ機種は別のページでノートパソコンとデスクトップPCに分けて掲載しています。
※リフレッシュレートは別ページで解説。グラフィックボードはあとで解説します。
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ゲーミングPCと普通のPCの違い
「派手に光るPC=ゲーミングPC」と考えている人もいますが、本質的にはPCの動作性能が高いことこそゲーミングPCに最も必要な条件です。
ゲーミングモニターは高性能なPCモニター、ゲーミングマウスは高性能なマウス、ゲーミングキーボードは高性能なキーボードというように、日本のPC業界で「ゲーミング」という言葉は基本的に「高性能」を意味します。
3Dゲームをやるにはグラフィックボードが必要
上記の画像は「Apex Legends」というPCゲーム界ですごく有名なシューティングゲームです。
このゲームを普通のPCでやろうとすると、画面がカクカクしてまともにプレイできません。
なぜなら普通のPCにはグラフィックボードという高価な部品が搭載されていないからです。
普通のPCでも、たとえばYahoo!Japanのオセロゲームみたいなグラフィックにこだわっていないゲームは快適に動かせますが、動き回る3Dゲームはカクカクしてしまいやすいものなのです。
GeForceシリーズはグラフィックボードの主流
グラフィックボードにはさまざまな製品がありますが、最も有名かつ人気なのはアメリカの大企業であるNVIDIA(エヌビディア)が開発したGeForce GTX~とGeForce RTX~というシリーズです。
グラフィックボード単体での価格の目安は2~10万円。もっと価格が高いグラボもありますが、それだとゲームに使うにはオーバースペックです。
要するにパソコンのスペック欄に「GeForce GTX~」あるいは「GeForce RTX~」という表記があったら、それはゲーミングPCだとお考えください。
グラフィックボードは、ゲームを高い画質でやりたいほど高性能な製品を選ぶ必要があります。
つまり、フルHDよりもWQHD、WQHDよりも4K対応のほうが高いグラボを買わなくてはならないのです。
参考記事
ゲーミングPCはCPUやメモリもハイグレード
PCの重要な部品としてはグラボ以外にも、CPU(PCの頭脳)とメモリ(CPUが動く場所)とストレージ(データの長期保存装置)があります。
普通のPCは、CPUはCore i3~5あるいはRyzen3~5、メモリ8GB、ストレージ128~256GBくらい。
ゲーミングPCは、CPUはCore i5~7あるいはRyzen5~7、メモリ16~32GB、ストレージ500GB~1TBくらい。
性能が高い(数値が大きい)ほど動作は速くなり、価格は上がります。
参考記事
ゲーミングPCは普通のPCとして使えるがもったいない
普通のPCでできること(ゲーミングPCでもできる)
- Officeソフト(Word、Excel、PowerPointといった文書、表、資料の作成)
- オンラインでの会議や授業
- YouTubeのようなネット動画視聴
- ブログ作成
- 長期投資
- ネット通販
上記はゲーミングPCはもちろん、普通のPCでも快適にできます。
しかし、それなら高価なゲーミングPCを使うより普通のPCを使うほうが安上がり。
別に「ダメ」というわけではないのですが、ゲーミングPCは下記のようなゲームやクリエイターソフトに使ってこそ活きてくるとお考えください。
ゲーミングPCでできること(普通のPCでも映るが快適にできない)
- 3Dゲーム
- 3Dゲームをやっているところの生配信
- VR(Virtual Reality、仮想現実の体験)
- 短期投資(パソコン本体1台でモニター3台以上に出力するには高性能が必要)
- 音楽制作
- 高画質の動画編集
- アニメ制作
- 3D制作
- 仮想通貨のマイニング
- 高度なシミュレーション(数学、工学、将棋研究など)
パフォーマンスコントロールの有無が違う
ゲーミングノートは基本的にゲームをしているときこそPCのパフォーマンスを高めるべきであって、ゲームをしていないときはパフォーマンスをおさえるほうが節電になります。
このようなパフォーマンスを自動または任意でコントロールしてくれる仕組みはゲーミングノートにはよく見られます(普通のPCにはない)。
ゲーミングPCは大きくて重いのが基本
ゲーミングPCは高性能ですから、PCから出る熱も消費電力も普通のPCより大きいです。
この熱をある程度抑えるためにも、ゲーミングPCはサイズが大きいです。
サイズが大きいほうが、画面に迫力は出る、部品を増設できる(とくにデスクトップ)、部品と部品の間隔が開くことで冷やしやすい、大きな冷却装置を搭載して冷やせる、といった構造になるからです。
ゲーミングPCはサイズが大きいだけに、重くて場所をとるというデメリットもあります。
デスクトップPCだと机付近に据え置くため重くても問題ありませんが、ノートPCで重いのは持ち運ぶ際に支障を感じるところです。
ゲーミングPCはデスクトップ優勢
ゲーミングPCはノートのほうが寿命が短いですからコスパも悪いです。
これはノートPCの排熱性の悪さ、持ち運びによるダメージ、修理のしにくさなどが影響しています。
そのため、「ゲーミングPCを買うならノートよりデスクトップのほうがいい」という論調が強いです。
Macは高性能だがゲーミングPCは存在しない
世界のパソコンメーカーは、WindowsというOS(基本ソフト)を搭載するメーカーと、macOSを搭載するAppleというメーカーとがあります。
これはスマホでいうとAndroidとiOS(iPhone向けOS)の違いみたいなもの。
Appleが生産しているMacというPCシリーズは基本的にスペックと価格の最低ラインが高いことで有名です。
しかし、MacにゲーミングPCにあてはまる機種は存在しません。
Macに搭載されているOSはmacOSといってゲームソフトの対応率がWindowsよりも低いからです。
つまり、対応するゲームソフトが少ないOSであるMacが「ゲーミングPC」と名乗るのは無理があるというわけ。
ゲーミングPCとクリエイターPCの違い(両方ともスペック高め)
- 厳密には向いているグラフィックボードの種類が違うが、クリエイターがゲーミングPC向けのグラボを使ってほぼ問題ない(プロとして3D制作にこだわるレベルなら意識すべき)
- モニターについてクリエイターは色域の高さを重視して選ぶが、ゲーマーはリフレッシュレートが高めの製品を選ぶ
- Windowsはゲームにもクリエイティブな作業にも使えるが、クリエイターPCとして有名なMacはゲームには不向き
- ゲーミングノートのキーボードは七色に光る場合が多いが、クリエイター向けのノートPCキーボードは光るとしても単色(基本的に白)が多い
ゲーミングPCはこんな人におすすめ
ゲーミングPCは、3Dゲーム、VR(Virtual Reality、仮想現実の体験)、短期投資、音楽制作、高画質の動画編集、アニメ制作、3D制作、仮想通貨のマイニング、高度なシミュレーションをやる人におすすめします。
Macは優れたPCですが、対応ソフトが少ないのが難点ですので、対応ソフトが多いほうがいい人はWindows搭載機を選びましょう。