デスクトップパソコン本体やノートパソコンに水分をこぼすと電気がショートしたり、やがて腐食が進んで故障しやすいです。

したがって、学校のパソコン専用教室は飲食禁止というルールになっています。大学ではそれでもルールを破る人はいましたけどね。
この理屈でいうと水分を霧状に飛ばす加湿器をパソコンの近くに置くこともアウトかに見えます。
そこでこのページではパソコンの湿気対策、そしてパソコンの近くに加湿器を置くことは本当によくないのか解説します。

目次
パソコンの湿気対策【近くに加湿器を置いても大丈夫?】
まずは上の2つの画像をご覧ください。これはNECのパソコンの説明書のうち2箇所を抜粋したものです。
それを読むと水分の近くでパソコンを使わないほうがいいことがわかります。
これはNECに限らず他のパソコンメーカーにもいえることです。
夏の日本の湿度は80%以上に達する
しかし、夏の日本は暑いうえに湿気もかなり多いです。
具体的には夏の欧米は湿度50%前後である一方で(乾燥地帯はもっと低い)、夏の日本は湿度80%以上にも達します。東南アジア諸国の湿度も軒並み高いです。
冬の日本で加湿器を使った部屋と、夏の日本でじめじめとした部屋を比べると、後者のほうが湿度は高いのが普通です。
とくに梅雨の日に部屋で洗濯物を干した部屋は結構な湿度になります。
しかし、私はパソコン部屋では夏にエアコンと扇風機を弱めに使うだけで除湿機能は使っていませんが、私のパソコンは湿気によって壊れたことはありません。こういう人は私以外にも多いでしょう。
要するに現代のパソコンは水分を直接こぼしたというような致命的な湿気でなければ耐えられる確率が高いのです。
日本や東南アジアにパソコンを供給しているパソコンメーカーとしてもこのあたりを考慮した設計をしています。
致命的な湿気だけは避けよう
パソコンは致命的な湿気が大敵。
具体的には以下のような湿気は避けるべきなのです。
- パソコンに水分をこぼす
- 結露を発生させ続ける
- 加湿器の蒸気をパソコンの近くでパソコンに向かって直接噴射する
つまり、湿気が多くない時期に加湿器をパソコンから少し距離のある地点に置き、パソコンではない方に向かって加湿器を使うのなら大丈夫である確率が高いのです(絶対ではない)。
実際、パソコンメーカーの説明書にも「パソコンのそばで加湿器を動作させないで」と書いてありますから、加湿器は少し離れたところからパソコンがない方向へ動作させればいいのです。

パソコンの近くに観葉植物を置いている人がいるかと思います。植物の水分蒸散は大したことありませんが、水やりの際に手元が狂って水を周辺にぶちまけてしまうことはありえます。
そのため観葉植物はパソコンから少し距離を置くべきです。
具体的な距離はわかりにくい
ここで気になるのが加湿器とパソコンを具体的にどのくらい離すべきかです。
具体的な数値はどのパソコンメーカーも発表していないですし実験もしにくいため、なんとも断言しにくいです。
しかしながら、おそらく3mくらい離せば大丈夫だと考えられます。
結露が発生する理由
次は結露について。結露は温度差が大きいところで発生しやすいです。
そもそも温かい空気は多くの水分を含むことができますが、冷たい空気は少ししか水分を含むことができません。
つまり、温かい空気を冷やすと水分になって現れてしまうのです。

水をこぼしたときの対策
もしパソコンに水分をこぼしてしまったら、以下のような過程をたどるべきです。
- すぐに電源を切る(水分が電気回路に達するとショートするため)
- 電源と充電ケーブルとバッテリーを抜く(なるべく通電させない)
- 拭き取れる範囲において水分を拭き取る
- 機械を逆さまにして水分を出す
- 内部の分解や乾燥は知識や技術がある人のみ行う
- あとは専門家に任せる
ノートパソコンやデスクトップパソコン本体に水をかけてしまったら大変。
しかし、分離型デスクトップパソコンのキーボードだけに水をこぼした場合、ダメージはキーボードだけ。
それに一部のゲーミングキーボード以外は1000~2000円くらいの値段なので被害は少ないです。
キーボードカバーをつけるべきか
それでもパソコン付近で飲み物を飲みたい人は多いでしょう。
そういう方におすすめなのがキーボードに透明~半透明のカバーをつけること。
これならパソコンに水分をこぼしたとしても、キーボードカバーをつけていて、すぐに水分を振り払えば致命傷は避けられるかもしれません。