パソコンを買い替えるときは古いパソコンから新しいパソコンへとデータを移すのが普通。
このデータ移行作業はパソコンが故障する前に実行するほうがやりやすいです。
そのためパソコンを買い替えるなら故障する前に余裕をもって行うのがおすすめです。
今回はパソコンの買い替え時期、そしてパソコンが安く買える確率が高い時期について丁寧に解説します。
※今回の記事はすでにパソコンをもっていて「新しく買い替えたい」という人だけでなく「新規で安く買いたい」という人にも参考になります。
※1年の中でパソコンが売れやすいのは3~4月の新生活準備・開始期、7月と12月の夏冬ボーナス期であり、大型セールも開催されやすいです。
タップできるもくじ
パソコンの買い替え時期はいつ?【壊れる前がいいんです】
大前提としてパソコンやモニターを買い替える際は、パソコンやモニターの製造年月日、スペックの詳細を確認しておくといいですよ。
製造年式が古いのであれば、近いうちに壊れるかもしれません。
もし、あなたが現状のパソコンの動作速度や画質に満足していなければ、新規で買うパソコンは現状よりもスペックを少し上げるべき。
新規でパソコンを買うにしても、あなたの職場や学校などで使っているパソコンのスペックを基準にすると、あなたに合うスペックが見えてきます。
買い替え前のデータ移行
次は買い替え前のデータ移行について。
そもそも各自のパソコンには大事なデータがたくさんつまっているものです。
それはたとえば、自分で作成したWordやExcelのファイル、受信したメール、撮影した画像、パスワード、ブックマーク(お気に入りサイト)など。
ユーザーの中にはそういったデータをYahoo!やGoogleなどのクラウドサービスに保存している人もいるでしょう。
クラウドに保存していればパソコンが新しくなっても保存先は変わりませんが、それでも全データをクラウド保存しているなんてことはないため手動で移行させる部分もあるはず。
こういった新しいパソコンへのデータ移行はパソコンが壊れる前に行うほうがスムーズです。
Google Chromeというブラウザだとアカウントごとにパスワードやブックマークを保存する機能があります。
新しく買ったパソコンでログインすればパスワードやブックマークなどはそのまま引き継げますよ。
データ移行は余裕をもって行おう
PC部品は全部が同時に壊れることはめったにないため、たとえばノートパソコンのモニターが壊れても他の部分が動けばテレビをモニター代わりにできます。
しかし、壊れた箇所によっては専門の業者に頼らないとデータ移行ができないなんてこともありえます。最悪の場合、データを回復できないことさえあります。
つまり、パソコンがいつどれくらい壊れるかは不明確なのです。
そのため新しいパソコンを買うなら、古いパソコンがいつ壊れてもいいようにデータをバックアップしておくか、データ移行は古いパソコンがまだまともに動く状態で行うべき。
参考:寿命が終わりに近づいたときの兆候と寿命の目安
パソコンの寿命が近づくと、それまでの時期よりも、
- 起動が遅くなる
- 勝手にシャットダウンしてしまう
- 勝手にスリープから復帰してしまう
- ファイルを開く動作が遅い
- 冷却ファンやストレージの動作音がおかしい
- 液晶が暗くなる
- バッテリーの減りが早い
といった前触れ症状が現れやすいです。
それなりの頻度で使う場合の各パーツの寿命
- CPU半永久的
- メモリ諸説あって定まらないが、基本的には長い
- ストレージ3年~6年
- 電源3年~6年
- バッテリー3年~5年(バッテリーは使用や熱によって劣化するから、発熱の大きなハイスペックノートのほうが寿命は短い)
- マザーボード(とくにコンデンサ)4年~6年
- グラフィックボード4年~6年
- モニター5~8年(明るく設定するほど短命になりやすい)
- キーボード5年~8年
ノートでもデスクトップでも電源の故障時・寿命終了時はほかのパーツを巻き添えにする場合があります。
これは条件は不明確ですが、安い電源、オーバークロックしているPCのほうが起きやすいといわれています。
価格面でも有利になりやすい
故障する前にパソコンを買うという戦略は価格面でも有利になりやすいです。
たとえば今までのあなたはテレワークをノートパソコン1台だけで行っていましたが、運悪くそのノートパソコンが壊れてしまったとします。
このあと、あなたは急いで新しいノートパソコンを家電量販店に買いに行くでしょう。
なぜならネット通販(とくにメーカー直販)のパソコンは価格が安いものの、納期に時間を要する場合がかなりあるから。
通販の場合、メーカーや時期によっては注文してから自宅に届くまでに2日~4週間くらいはかかります。
家電量販店のパソコン価格は総じて高いのですが、すぐに持ち帰れるという利点もあるため、切羽詰まったユーザーは家電量販店を選びやすいのです。
これでは損してしまう可能性が高いですから、できれば余裕をもったタイミングでネット通販で買うことをおすすめします。
パソコンを買うのに適したセールタイミングは3つある
ここから先はメーカー直販や家電量販店による具体的な大型セールの時期を紹介します。
これは買うのに適した時期でもあります。それは以下のとおり。
- 話題のモデルチェンジ機種が発売された時期(具体的な月日は年によって違う)
- 夏冬のボーナスが出た時期(7月、12月)
- 年始のセール(1月一週目)
- 1年で最もパソコンが売れる時期である3~4月あたり
まず話題のモデルチェンジとは、Windowsの新バージョンやインテルのCPUの新世代が出た時期があてはまります。
Windowsの新バージョンは数年おき、インテルのCPUはおよそ1年おきに新世代が発売されています。
こういう時期は「話題のモデルチェンジに合わせた新型パソコン発売!」などと題して大型セールを行いやすいのです。
ちなみにパソコンが売れやすい曜日は平日よりも土日祝日。
夏冬のボーナス期は大型セールが開催されやすい
パソコンの一般向けモデルの新品価格は5~15万円くらいするなどそれなりに高い商品。
そのため、一般人にとってまとまったお金が入りやすい夏冬のボーナス期はパソコンもまたセール対象になりやすいです。
大手の家電量販店としても決算期は大きな売上をつくりたがっています。
とくに年末年始は冬のボーナス期と同時にお祭りムードが漂っていますから、パソコン購入のついでに福引ができたり、お得な福袋が売っています。
福袋といえば実店舗で行われるイメージが強いですが、最近ではネット通販で買える福袋パソコンもありますよ。
ほとんどの時期においてパソコン価格が高いのが家電量販店ですが、年始の福袋セールだけは安い場合があります(中にはよくない福袋もあり)。まあ人気の福袋は抽選制でほとんど買えませんが。
ちなみにApple製品は公式上の販売としては学割以外はほとんど割引しませんが、年始の初売りだけは多少の割引をしてくれます。
3~4月は新生活応援セールの時期:中古も品数豊富
日本人の生活慣習は3~4月に切り替わることが多いもの。
3~4月は新たな生活をスタートさせる大学生や新社会人がパソコンを買いやすい時期です。
社会人2年目以降の人も異動・引越しを契機として買い替える人は結構います。
会社や役所としても「3月をもって古い機種から新しい機種へと切り替える」ということでパソコンを買いやすいです。
これに合わせてメーカー直販や家電量販店も「新生活応援」と銘打ってセールを展開しています。
なお中古市場は、業者が法人から大量に買い取ったあとに検査・整備して出荷するため4~5月あたりが品数が多いです。
個人向け商戦は夏冬のボーナス期も大きいですが、中古PCは法人の買い替え需要に左右されるため4~5月に盛り上がるというわけ。
ちなみに社会人になる直前の学生は卒業前に学割でパソコンを買っておくほうが得だったりします。
時代と需給を意識しよう
最後は時代と需給について。
そもそもパソコンの価格はそのときの需給(需要と供給)によってたびたび変わります。これはガソリン価格が刻々と変わっているのと同じ理屈。
たとえば2020~2022年においてはテレワーク・在宅勤務の高まりとともにパソコン需要が全体的に上がりました。
このような現象は世界中で起きましたし、その時期はパソコンにとって必要不可欠な半導体の生産が間に合わなかったため価格も全体的に上がりました。
それにパソコンは国産メーカーであっても海外産の部品がとても多いですから、その価格は輸入部品の為替に左右されます。
具体的には円高になると輸入品の価格は下がります。
また海外の部品の生産地で大きな自然災害や紛争が起きれば供給は下がって価格は上がります。
つまり、世の中の流れを観察しているとパソコンの価格の上下もなんとなく見えてくるのです。
しかし、これを見極めるのは難しいですし「パソコンが壊れたから安い時期を待ってられず、すぐに買いたい」という人には合わない戦略。
ユーザーはパソコンが壊れてから急いで買うよりも、パソコンがまだ完全に壊れていなくても安いパソコンを見つけたときに買うほうが有利なのです。
パソコンを買う際は余裕をもつことをおすすめします。