LINEMOの強み:こんな人におすすめ
- LINEを多く使う人(LINEギガフリーはLINEMO独自)
- 安い月額料金がいいけれども通信品質は落としたくない人
- PayPayを使う人(PayPayは有力な経済圏)
LINEMO(読み方は「ラインモ」)とはソフトバンクが発売している携帯電話・スマートフォンのオンライン専用の格安ブランドのこと。
格安スマホは2パターンある
- ソフトバンクのような通信キャリア大手が発売しているブランド料金は安いが通信品質もいい(LINEMOはこちら側だからおすすめ)
- 通信キャリア大手から回線を借りて運営しているブランド料金は安いゆえに通信品質は少し低い
今回はこのLINEMOの特徴と強み、おすすめのユーザー層を解説します。
この1記事だけでLINEMOの特徴についてすべてを事細かく解説するのは無理がありますから、選ぶ際に重要なとくに目立つ特徴や強みを重点的に述べます。
まず3つの表形式でLINEMOの特徴を知っておきましょう。
タップできるもくじ
LINEMOの強み【最高クラスの特徴を解説】
LINEMOの発売・運営 | ソフトバンク株式会社 |
いつから始まったか | 2021年3月17日 |
ブランドカラー | LINEとは少し違う緑色 |
宣伝キャラクターの名前 | モモンキー |
モモンキーの特徴 | 踊りと振り付けが得意 手が長い わかりやすい性格 セリフの語尾は「~モン」 |
契約者数(2024年) | 125万人 |
LINEMOを契約できる年齢 | 18歳以上から契約可能 (18歳未満の人は18歳以上の人を契約者として使用可) |
法人は契約できるか | 不可 |
5Gへの対応 | 都市圏を中心に対応 (別料金なし) (5G対応端末が必要) (5G対応エリア外では4G) |
携帯電話番号ポータビリティ (Mobile Number Portability=MNP) |
対応 |
ギガフリー | LINEギガフリー |
eSIM | 対応 |
テザリング | 申込不要で対応 |
どこの回線を使うか | ソフトバンク (LINEMOの通信はソフトバンクと同じキャリア品質) |
ソフトバンク回線の人口カバー率 | 99.9% |
契約方法 | オンラインのみ(実店舗なし) |
同一名義による契約数 | 最大5回線まで |
契約までの最短時間 | eSIMなら即日開通 審査時間は最短1時間 SIMカードなら利用開始まで最短2日 |
契約事務手数料 | 無料 |
サポート | おもにチャットで簡易的なサポートのみ |
光回線とのセット割 | なし |
家族割 | なし |
端末販売 | なし(自分で対応端末を用意) |
最低利用期間 契約解除料 |
なし(解除料0円だから乗り換えやすい) |
月の途中での利用開始した場合の料金 | 月額料金は日割り |
月の途中での解約した場合の料金 | 料金は日割り計算にならない |
支払いスケジュール | 毎月1日~末日までの利用料金を翌月26日に請求 (その日が休みなら翌営業日) |
データ繰り越し | なし |
データシェア | なし |
海外ローミング | 可能だが申込が必要 |
支払い方法 | クレジットカード 口座振替 PayPay残高 |
キャリアメール | なし |
ソフトバンクwi-fiスポットの利用 | 不可 |
留守電パック | 月額220円 |
着信転送サービスを使う方法 | 留守電パックに加入 (留守電パックは留守番電話、着信転送、着信お知らせがセット) |
18歳未満向けフィルタリングサービス | 無料だが、申込が必要 |
連携するとお得なポイント | PayPay |
ソフトバンクまとめて支払い (キャリア決済) |
できる |
LINEMOのベストプランとベストプランV
LINEMOの料金プランはベストプランとベストプランVの2種類あります。
ベストプランは、1か月につき3GBまで使った場合と、1か月につき10GBまで使った場合とで料金が異なります。
モバイルデータ通信とは携帯キャリア基地局経由の無線通信のこと。スマホはWi-Fi経由の通信だとデータ量を消費しません。
つまり、自宅に光回線やホームルーターといったWi-Fiがあれば、データ量は自宅外でしか消費しません。
ベストプラン | ベストプランV | |
月額基本料金 (通話料は別) |
3GBの月:税込990円 10GBの月:税込み2090円 |
30GB:税込み2970円 |
国内通話料 | 30秒につき22円 | |
国内通話かけ放題 | 1回あたり5分以内⇒月額550円 超過後22円/30秒 通話時間・回数は無制限⇒月額1100円 |
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SMSの送信料 | 1通70文字までなら3.3円 (SMS受信は無料) |
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データ量の追加購入 | 1GBあたり550円 (オートチャージ対応) |
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下り通信速度の目安 | 20~50Mbps (時間帯によっては速度制御あり) |
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データ通信量超過後の下り通信速度 | 10GB超~15GBでは300Kbps 15GB超は128kbps 30G超~45GBでは1Mbps 45GB超では128kbps |
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LINEスタンプ プレミアム (大量のLINEスタンプが無料で使い放題) |
対象外 | 対象 |
LINEMOの評判・評価
品質を踏まえての月額料金の安さ | |
他社と比較した通信速度 つながりやすさ |
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サポート | |
おもなメリット | LINEギガフリー(LINEを使ってもデータ消費なし) 料金が安い ソフトバンク・キャリアと同等の通信品質 eSIMに対応解約料なし 月額550円で5分以内の国内通話がかけ放題 |
おもなデメリット | 契約やサポートはオンラインのみ 光回線とのセット割や家族割はない 端末は自分で用意する データ繰り越しなし 100GB級プランや無制限プランなし キャリアメールなし |
デメリットの中でちょっと痛いのはデータ繰り越しがないこと。
それ以外のデメリットは大したことありません。
料金の特徴:安いが光回線とのセット割なし
- LINEMOベストプラン(3GBまで)月額990円
- povo3GBプラン月額990円
- ワイモバイル3GBプラン月額2178円(セット割適用時990円)
- UQモバイル4GBプラン月額2365円(セット割適用時1078円)
- ahamo30GBプラン月額2970円
- LINEMOの30GBプラン月額2970円
一見するとLINEMOの3GBプランはワイモバイルやUQモバイルより格段に安いです。
しかし、ワイモバイルやUQモバイルは自宅に指定の光回線やホームルーターなどを導入すると、1回線につき1か月あたり1000円前後くらい割引してくれます(=セット割)。
ワイモバイルやUQモバイルについてセット割や家族割が適用された場合、LINEMOとワイモバイルとUQモバイルの料金水準はほぼ同一水準です。
LINEMOはもともとの料金設定(定価)が安いため、光回線とのセット割や家族割がないといえます。
つまり、自宅に光回線やホームルーターを導入せず、また家族割が適用されない人にワイモバイルやUQモバイルは高いということ。
LINEMOに30GB超のプランはない
- 自宅に固定回線やホームルーターがあるスマホユーザー自宅外で動画を多く見なければ1か月あたり3GBで間に合う場合が多い
- 自宅に固定回線やホームルーターがないスマホユーザー動画視聴時間が多くなければ20GBで間に合う場合が多い
30GBプランで足りないのは自宅外でスマホからネット動画をよく見る人です。
つまり、大半のスマホユーザーは3~10GBの料金プランで大丈夫だということ。
LINEMOのベストプランとベストプランVは単に容量が違うだけでなく、データ通信量超過後の下り通信速度も違います。
超過後の下り通信速度は、10GB超~15GBでは300Kbps、15GB超は128kbps、30G超~45GBでは1Mbps、45GB超では128kbpsとなります。
LINEMO最大の強み:LINEギガフリー
LINEMOの一番大きな強みはLINEギガフリーと、20GBプラン限定のLINEスタンプが無料で使い放題でしょう。LINEギガフリーは競合他社には存在しません。
普通、モバイルデータ通信(携帯キャリアの基地局経由の通信)としてスマホからLINEを使っている際はデータ量を消費します。
しかし、LINEMOで契約しているスマホからLINEを使っている場合はデータ量を消費しないのです。
LINEMギガフリーはLINEのトーク・音声通話・ビデオ電話についてデータ消費がゼロです。
もしデータ量を使い切ったとしてもLINEの通信速度は下がりません。
LINEトークにおける位置情報の共有・Liveの利用、スタンプショップ、ニュース閲覧、海外でのLINE利用など一部にLINEギガフリーの対象外もあります。
LINEMOはオンライン契約のみだから安い
LINEMOはソフトバンクのブランドですが、実店舗としてのソフトバンクショップに行っても契約できません。
実店舗の経営には多くの費用がかかります。
しかし、LINEMOはそういった費用をかけずオンラインで契約し、オンラインでのみ少しのサポートが受けられる体系になっているので安いといえます。
サポートもオンライン経由で簡素
同じようにLINEMOのサポートは実店舗では受けられません。
LINEMOのサポートはオンラインでのチャットが基本であり、サポート内容も簡素です。
デメリット:データ繰り越しサービスはなし
LINEMOでは余ったデータ通信量は翌月に繰り越せません。
余ったデータ通信量を持ち越せるほうが契約ギガを有効に使えますから、LINEMOにデータ繰り越しがないのはちょっと残念。
解約料0円は当たり前になっている
- 解約料0円(最低利用期間なし)LINEMO、povo、ahamo、UQモバイル、ワイモバイル、楽天モバイル、IIJmio
LINEMOは契約の解約料(解除料)は無料です。
ただ、解約料0円は競合他社も当たり前のように採用しているので差別化できないポイントではあります。
特典やポイント付与
大前提としてスマホキャリアの特典やポイント付与は時期によって変わりますし、LINEMOでいうとベストプランよりベストプランVのほうが充実していますから比較しにくいです。
このような特典やポイント付与は、ワイモバイルが高くて、LINEMO、UQモバイル、ahamo、povoの順で続くという感じです。
ワイモバイルはYahoo!プレミアム会員の特典が無料で使い放題、PayPayのポイント獲得率上昇といった特典があります。
- PayPayポイントが一定量もらえる
- 基本料金が一定期間にわたって無料
LINEMOの特典はソフトバンク・ワイモバイル・LINEモバイルからの乗り換えだと対象外になる場合もあります。逆にそれらからの乗り換え契約者にのみ適用される特典もあります。
LINEMO公式サイトで端末購入はできない
LINEMO公式サイトではSIMやeSIMを提供しているだけであって、LINEMOに対応しているスマホ機種は販売していません。
そのためLINEMOと契約したい人は、LINEMOに対応しているスマホ機種を自分で購入する必要があります。
もちろん今使っているスマホがLINEMO対応であればそれで大丈夫。
まあLINEMO公式サイトでスマホ端末が買えないのは大したデメリットではないでしょう。
LINEMOの通信速度:大容量プランがないから速い
スマホの通信速度は時間帯や地域によって変動します。
そのため通信速度の厳密な比較は難しいのですが、2023年の場合、次のような序列があります。
- au回線(povo,UQモバイル)≒ソフトバンク回線(LINEMO,ワイモバイル)>ドコモ回線(ahamo,irumo,eximo)>楽天モバイル、その他格安SIM
au回線やソフトバンク回線はかなり近似したハイレベルにあります。
LINEMOの通信品質はソフトバンク回線と同じながら料金が安い点が素晴らしいのです。
その他格安SIMは料金面ではLINEMOと同じ水準のところも結構ありますが、それでいてソフトバンク並みの通信品質があるところはほとんどありません。
他回線との比較
昔はドコモ回線が速かったのですが、遅くなってしまいました。
この原因は、通信量の増加、人の流れや生活スタイルの変化、設備が不十分などにありますが、そのうちドコモ回線の遅さは改善するとみられます。
ドコモは設備が優れているものの、それでもahamo(20GBか100GB)が回線の重荷になっていると考えられます。
この点、LINEMOが安くて速いのは3GBか20GBプランだけで、LINEMOとしては30GB~無制限プランを発売していないことにあるでしょう。
ソフトバンク本体は無制限プランを発売していますが、その月額料金は7000円と高くて実店舗でのサポートも充実しています。
つまり、ソフトバンクの無制限プランは、サポートが控えめでデータ量が3GBか20GB以下で安いLINEMOとすみ分けができているのです。
Wi-Fiスポットの意味:ソフトバンクWi-Fiスポットは使えない
ソフトバンクは、ソフトバンクWi-Fiスポットといってソフトバンクのスマホユーザーのみが無料で使えるWi-Fiを提供しています。
各キャリアのWi-Fiスポットは主要駅、カフェ、レストランなどで提供されています。
しかし、ソフトバンクWi-FiスポットについてLINEMOユーザーは利用できません(ドコモ回線やau回線のユーザーはその系列のWi-Fiスポットを使える場合が多い)。
LINEMOはこんな人におすすめ
- LINEを多く使う人(LINEギガフリーはLINEMO独自)
- 安い月額料金がいいけれども通信品質は落としたくない人
- 月額の契約ギガは3GB、あるいは20GBの人(3GB⇔20GBは変更可)