
今の時点では専門用語だらけでわからない人も、このあとの記述を見ればわかるようになる
「スマホ料金って複雑でわかりにくい」という疑問をお持ちの人は多いでしょう。
そこで今回は、記事前半でスマホ料金の大まかな仕組み、そして記事後半で携帯キャリア(スマホの料金プラン)の選び方をわかりやすく解説します。
SIMカード、データチャージ、データ繰り越し、データギフト、データフリーみたいな専門用語もまとめて解説しますよ。このあたりは一気にまとめて知るほうが効率的。
LTE対応ノートPCをもっている人にも役立ちます。
スマホキャリアを選ぶ際のポイント
- 料金体系を理解し、各社プランのうち自分に合うプランを選ぶかが最も重要
- 安くても電波が悪いと不満なので、自分の生活圏で電波が安定しているキャリアを選ぶ(auとソフトバンクは好調、ドコモと楽天は改善中)
- 店頭サポートを必要とするか(店頭サポートがあるキャリア・プランのほうが料金は高くなりやすい)
- 経済圏の還元ポイントは重視するポイント系列のキャリアに入るほうがお得(たとえば楽天市場をよく使うなら楽天モバイルにすべきだが、経済圏は分散して使うのもあり)
- 自宅に光回線かホームルーターを引くなら、会社系列は合わせるほうがお得だが例外あり(たとえばドコモのスマホ回線と光回線でセット割)
スマホ料金を安くする方法
- 格安プランを契約する
- モバイルデータ通信で動画を見すぎている
Wi-Fiも利用しよう
- 通話料がかさむ
Wi-Fi通話を使うか、かけ放題プランを検討しよう
- 端末の性能が高すぎる
少しスペックを落とした端末でも大丈夫かも
タップできるもくじ
携帯キャリアの選び方【わかりやすい料金の仕組みとチャート】
まずスマホ料金はどんな仕組みになっているか見ていきましょう。
これを知ると携帯キャリアを選ぶ際も大いに役立ちます。
スマホ料金は次の3つからなる(端末代は特殊)
- モバイルデータ通信料
わかりにくいですが、スマホの基本料金に近い位置づけ。あとでわかりやすく解説します。
- 電話回線の通話料
通話にかかる料金。かけ放題プランあり。日本では電話をかけた側が負担します(着信側が負担する国もある)。
- 有料オプション
たとえば留守番電話サービスや雑誌見放題などユーザーが自由に取捨選択できる追加的なサービス料。
※キャリア決済だといろんな物品が買えますが、本来の通信料金ではないので除外します。
事務手数料と端末代はちょっと別枠
- 事務手数料
- 端末代(iPhoneのようなスマホ機種の費用)
- ユニバーサルサービス料(だれでも毎月2円)
スマホ料金には上記も一応あります。
基本的に事務手数料は初回手続きについてのみ発生します。
初回の事務手数料は実店舗での手続きだと2000~4000円が目安で、オンライン専用プランだと無料~1000円というようにオンラインが安いです。
ユニバーサルサービス料とは公衆電話や緊急通報、そして僻地でのサービス提供のために使われる公的な費用です。
110番のような緊急通報は無料に見えますが、実は無料ではありません。
端末代の要点
端末代は一括払いと分割払いがあり、一括払いを選んで済ませたら端末代金は請求されません。
携帯キャリアで回線契約とセットで対応端末を買うのではなく、Amazonで端末だけを単体購入してから回線契約するという手もあります。中古の中にも使えるモノは結構あります。
もちろん手元にすでにスマホがあって回線に対応しているのであれば、それを使い続けるのもあり。
端末代について分割払いを選ぶと月額料金に分割・加算される形で代金を支払います。
ちなみに端末代は回線(携帯キャリア)と同時に契約したほうが割引してくれる場合がよくあります。
その場合、回線をすぐに解約すると違約金を課せられる可能性がありますけどね。

※たとえば10万円の価値があるスマホ端末は、購入から2年後には5万円の中古価値があるとします。それを2年後のタイミングで返却すれば(売れば)消費者が支払う端末代は実質5万円になります。激安端末の価格の横に「実質」と書いてあるのはこれが主因。

管理人はiPhoneとAndroidの二刀流
通話料の要点
国内通話料は基本的に以下の6パターンがあります。
- 30秒あたり8~33円
- 基本料金+30秒あたり8~33円
- 無料通話+30秒あたり8~33円
- 〇分までなら何度でも定額かけ放題(準定額)
- 何分でも何回でも定額かけ放題(定額かけ放題)
- 特定の数カ所の電話番号となら定額かけ放題

通信料金の課金パターン
定額かけ放題は通話を多く使う人向け。そうでないと割高になる場合も多いです。
のちのち解説するWi-Fiを経由した通話なら、もっと低コストで利用できますよ。
その有料オプションは本当に必要?
有料オプションは加入初月だけお試しキャンペーンとして無料になる場合がありますが、その解約を忘れると料金の重荷になり続けます。
そのため有料オプションを大して使っていないようならさっさと解除するのもあり。
スマホで次の動作をすると料金がかかる
さて、ここからはモバイルデータ通信料をわかりやすく解説します。

そこでまず押さえておきたいのが、スマホで次のような動作をすると通信料がかかりやすいということ。
- Yahoo!ニュースを見る(Yahoo!というウェブサイトにアクセスして、そこのデータを受け取って見る)
- YouTubeで動画を視聴する
- 動画をYouTubeへ投稿する
- メールや画像を他人に送る
つまり、スマホでデータを送ったり、どこかにアクセスしてデータを受け取って見たときに料金がかかるわけです(例外あり)。
とくに動画を見たり動画を送ることは通信量が大きいです。

USBケーブルやBluetoothでデータを近隣の端末に送受信する場合は基本的に通信料がかかりません。
スマホで料金がかからないパターン
- スマホ内のカメラを起動して写真を撮る
- スマホ内のメモ帳を起動して文字を入力する
- すでに自分のスマホ内に保存してある画像や動画を見る
上記はデータの送受信がない動作ですから通信料金はかかりません。
上記はスマホをインターネットに接続していなくてもできる動作です。
重要:Wi-Fiとモバイルデータ通信の意味
どんなときにスマホは通信料金がかかるか、なんとなくわかったでしょう。
しかし、以上には重大な例外があります。この例外にどう対処するかでスマホ料金は大きく変わります。
そこで覚えてほしいのが、スマホのインターネット接続にはWi-Fiとモバイルデータ通信の2つがあるということ。
- Wi-Fi
たとえばカフェ内にWi-Fiがあると、その中にいる人たちは無線で同時にネットに接続できる
- モバイルデータ通信
ユーザーが契約した携帯キャリアの基地局を経由した通信(基地局の圏内であれば屋内でも屋外でも使える)
Wi-Fi料金はWi-Fiの所有者が支払う
- Wi-Fiの料金
Wi-Fiの持ち主がまとめて支払う(定額・使い放題である場合が多い)
- モバイルデータ通信の料金
スマホの契約者個人が使用量に応じて支払う
たとえば、あなたは新幹線の車内や街中で「Free Wi-Fi(フリーワイファイ)」という表示を見たことがあるはず。
このようなWi-Fi経由でインターネットを使った場合、そのWi-Fiの所有者が通信料金を支払います。
新幹線の「Free Wi-Fi」の場合、所有者(契約者)はJRですからJRが通信料金を支払うのです。
要するに他人のWi-Fi経由でスマホを使えば通信料金を節約できるというわけ。
まあ新幹線の料金は乗客が支払っていますから、新幹線のWi-Fiは実質的には乗客が負担しています。
※「Free Wi-Fi」はだれでも簡単に接続できるだけにセキュリティは疑わしい場合も結構あります。そのため「Free Wi-Fi」は信頼できるところでしか使うのをおすすめしません。
とくにログインや金融関連の入力はフリーWi-Fiでは行うべきではありません。
通常のWi-Fiを使うにはパスワードが必要
「Free Wi-Fi」はそこらじゅうに都合よく存在しません。
たとえば日本の住宅街ではそこらじゅうにWi-Fiがありますが、それは「Free Wi-Fi」とは違って各家専用のパスワードがないとWi-Fiを利用できません。
基本的に住宅街のWi-Fiは各世帯が有料で契約しているものですから、その世帯内の人以外は使えないのです(住宅街のWi-Fiはフリーではない)。
自宅にWi-Fiを導入する方法
自宅にWi-Fiを導入するには、固定回線(とくに光回線)やホームルーターを契約するのが手っ取り早いです。
※固定回線とは屋外の電信柱にかかっている有線を自宅へと取り込む工事をしてから使えるようになるインターネット回線のこと。地下埋設の場合もあります。
※光回線の月額料金は3500~6500円くらい、ホームルーターの月額料金は5000円が目安。
しかも、ほとんどの光回線は定額制・無制限といって一定の月額料金を支払えばインターネットは使い放題です。
自宅ではスマホのほかにテレビやパソコンでインターネットに接続するにしても光回線の月額料金は変わらず一定です。
モバイルデータ通信の料金はWi-Fiとは違う
次はモバイルデータ通信について。
モバイルデータ通信とは、ユーザーが契約した携帯キャリアの基地局経由で行う通信のこと。

携帯キャリアが全国各地に設置している基地局の例
モバイル(mobile)とは移動式という意味。モバイルデータ通信はスマホのような携帯できる機器向けの通信です。
いわゆる4G(フォージー)や5G(ファイブジー)というのはモバイルデータ通信の世代を意味します。
4Gが第4世代、5Gが第5世代であり、5Gのほうが通信速度が上。
5G対応の基地局の圏内で5G対応の端末があれば5G通信が使えます。
携帯キャリアの基地局は4つある
日本国内で携帯キャリアの基地局は、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天のどれか。
ドコモならドコモ回線、auならau回線、ソフトバンクならソフトバンク回線、楽天なら楽天回線と呼ばれます。
複数の回線を自動で使い分ける場合もあるんですよ。
モバイルデータ通信の特徴
- 通信料はスマホの契約者が個別に支払う
- Wi-Fiがない環境でも使える(基地局の圏内であれば自宅や街中、海山などでも使える)
- 最近のスマホは何か設定をしない限りWi-Fi経由を優先してインターネットに接続する仕組み(Wi-Fiのほうが安上がりだから)
- 動画やゲームはデータ通信量が大きいから要注意

モバイルデータ通信:スマホの契約ギガが重要
Wi-Fiには同時に何台もの端末がインターネットに接続でき、その料金はWi-Fiの持ち主が支払うものでした(新幹線ならJR、自宅なら家主)。
しかもWi-Fiの料金は基本的に定額で使い放題であるため「動画は通信するデータ量が多いから気をつけなくちゃ」とか考える必要がほとんどありません。
しかし、モバイルデータ通信の料金体系はWi-Fiとは違って個人ごとの使用量に合ったプランを個人ごとに契約します。
たとえば、あなたは家電量販店や携帯ショップで上記のような表示を見たことがあるはず。
その画像の右端の「1628円、3GB/月」は「1か月あたり1628円で3GB(3ギガバイト)という通信量までモバイルデータ通信ができる」ということを意味します。
これがいわゆる「ギガ」です。
3GBでできること:モバイルデータ通信料はスマホの基本料金に近い
- 文字だけのニュース閲覧=約8000ページ
- 文字だけのメール送受信=30万通
- 画像の送受信=約1000枚(画質が高いと送受信できる枚数はもっと少なくなる)
- YouTube(HD画質)の視聴=90分〜3時間
1か月でモバイルデータ通信量3GBは、モバイルデータ通信で動画をよく見る人にとっては明らかに少ないですが、モバイルデータ通信で動画を見ない人にとってはちょうどいいくらい。
もちろん契約するモバイルデータ通信量(ギガ)が大きくなるほど月額料金は上がりますから、自分の使用量に合ったプランを選ぶことが大切です。
※たとえば「1か月あたり1628円で3GBまでモバイルデータ通信ができるプラン」に入っている場合、スマホをまったく使わないとしても1628円は支払わなければなりません(例外あり)。
その意味ではモバイルデータ通信料は基本料金(基本使用料)に近いです。
通信制限と無制限の意味:補う手段あり
もし「1か月あたり1628円で3GBまでモバイルデータ通信ができるプラン」に入っていて、1か月間のうちにモバイルデータ通信量が3GBを超えると通信速度は明らかに遅くなります。
この状態を「通信制限」といいます。
逆にモバイルデータ通信をいくら使っても定額で通信制限がほとんどかからないプランは「無制限」と呼ばれます。
無制限プランは楽天モバイルで3000円ちょっとします。
無制限とはいっても有料オプションは別料金になるのが基本。

←Androidの接続設定、→iPhoneの接続設定
データチャージでおかわり
※1か月間の途中でモバイルデータ通信容量が足りなくなっても、追加分のデータ容量を有料でおかわりできます。これを「データチャージ」といいます。
もし契約したデータ容量を使い切って低速化したとしても(=通信制限)、データチャージすれば元の通信速度に戻るはず。
あるいは次の月(毎月1日)に入ると低速化は自動解除され元の速度に戻り、3GBプランならまた3GBからのデータ消費がカウントされ始めます。

データチャージの例
データ繰り越しがある業者は限られる
※1か月間が終わってデータ容量が余ったら、それを翌月のデータ容量に追加できる事業者もあります。これは「データ繰り越し」と呼ばれます。
データ繰り越しは月々の使用量に大きな差がある人におすすめ。

データ繰り越しの例
データギフト、データシェアの意味
※「データギフト」といって同じ通信事業者に加入している家族間でデータ容量を贈りあえるサービスを設けている事業者もあります。
基本的にデータチャージはどの事業者でもありますが、データ繰り越しとデータギフトはあるなしが分かれています。

データシェアといって複数の端末でデータ容量をシェアできるサービスも一部にあります。
データフリー(カウントフリー)の意味
たとえばモバイルデータ通信でLINEをやるとモバイルデータ通信容量を消費します。
しかし、LINEMOという携帯キャリアに加入するとモバイルデータ通信でLINEをやってもモバイルデータ通信容量を消費しません。
このように特定のサービス利用時にモバイルデータ通信容量を消費しないサービスを「データフリー(カウントフリー)」といいます。

契約するモバイルデータ通信容量の目安
自宅に固定回線や ホームルーターがない |
自宅に固定回線か ホームルーターがある |
|
モバイルデータ通信で動画をよく見る (≒Wi-Fiがない場所で動画をよく見る) |
20~100GB、無制限 | 20GB前後 |
モバイルデータ通信で動画をあまり見ない (≒Wi-Fiがない場所で動画をあまり見ない) |
3~10GB | 1~3GB |
固定回線とは光回線やCATV回線(ケーブルテレビ回線)のこと。
- 1GB
かなり少ない。メールやGoogle検索ばかりなら間に合うかも。一部でしか選べないプラン。
- 3GB
少なめ。自宅に固定回線があって自宅外で動画を見ないなら間に合いやすい。
- 5~10GB
自宅に固定回線があって自宅外で動画を見ないなら少し余るかも。自宅に固定回線がなくて動画をよく見るなら明らかに足りない。
- 20GB
動画視聴やゲームをモバイルデータ通信でぼちぼち行う人向け。
- 20GB超、無制限
動画視聴やゲームをモバイルデータ通信でよく行う人向け。

日本人の平均的なモバイルデータ使用量(1か月間の統計)
※↑のグラフについて世間ではデータ容量3GBで間に合う人がスマホユーザー全体の半分くらいを占めます。4~20GBの人もまあまあ多いです。20GB超~100GB以上を使う人は少なめですし分散しています。
※Wi-Fiがない場所で動画を見る場合であっても、あらかじめWi-Fi経由でダウンロードした動画を見るのであればモバイルデータ通信容量を節約できます。
自宅に固定回線やホームルーターがある人はモバイルデータ通信容量は少なめで、自宅に固定回線がない人は多めを意識しましょう。
20GB以上や無制限のような大容量プランが必要な人は動画やゲームのヘビーユーザーですから、なんとなく自覚があるはず。
それ以外の人は3~10GBで試してみて自分に合った容量を選ぶと安上がりですよ。1か月単位でプランの変更もできます。
SIMカードの意味:モバイルデータ通信を使うのに必要

SIMカード
モバイルデータ通信を使うにはSIMカード(シムカード)というチップが必要です。
SIMカードには加入者を特定する情報(識別番号や電話番号)が記録されています。このSIMカードの情報をもとに料金を支払います。
「携帯キャリアを契約する=スマホ内にSIMカードをつける=自分専用の電話番号がもてる」といってもいいくらい。
自動車を動かすにはカギが必要なように、スマホでモバイルデータ通信を使うのにもSIMカードが必要なのです。

「Free Wi-Fi」ならパスワードはあってないようなもの(携帯キャリアが街中で提供するWi-Fiスポット使用にはSIMカードが必要)
eSIMは知識のある人向け

SIMカード
SIMカードには上記のようにスマホにカードとして物理的に抜き差しするタイプと、eSIM(イーシム)というタイプとがあります。
物理的に抜き差しするSIMカードを選んだ場合、契約したSIMカードを装着して設定することでスマホは利用開始となります。
SIMカードはオンラインで契約した場合、その数日後に届きます。
次にeSIMとはSIMカードの機能をスマホに内蔵しているタイプのこと。
eSIMはオンライン経由で契約情報を書き換えられますし紛失や破損の心配もありません。
そういった便利な面がある一方で、eSIMは取り扱う事業者や対象機種が少なく、機種変更がちょっと面倒だというデメリットもあります。
要するにeSIMはスマホ知識が結構ある人向けですから、スマホ知識に自信のない人は物理的なSIMカードをおすすめします。
音声通話SIMとデータSIM
SIMカードの機能は「モバイルデータ通信」「音声通話」「SMS」の3つが基本。
- 音声通話とは電話回線を経由した通話
- SMSとは電話番号だけで他人に短いメールを送れる機能
SMSは本人の確認・認証でよく使われています。
SMS通信料は文字数に応じた料金体系となっており、送信側のみが料金を負担します。
SMS通信料はこの記事で紹介している事業者だと1通70文字で3円、1通400文字で20円が目安。
- 音声通話SIM+SMS
- データSIMのみ
- データSIM+SMS
音声通話SIMは加入者の電話番号が記録されており、電話機能とモバイルデータ通信の両方が利用できます。
データSIMはモバイルデータ通信専用のSIMカードです。データSIMで電話回線を経由した通話はできません。
ただし、データSIMでもLINEやSkypeといった通話アプリを利用した音声通話は可能。
110番や119番はApp StoreやGoogle Playにある「緊急通報ナビ」というアプリ経由でできます。
データSIMは安いのですが、通話は不自由であるため世間一般では音声通話SIMに人気があります。
昨今ではスマホ関連のキャッシュレス決済は、音声通話SIMからの電話番号発信でないと認証できない仕組みに移りつつあります。
要するにスマホに慣れていない初心者は音声通話SIMのほうがおすすめ。
※データSIMはLTE対応ノートPCでも使えます。そこではテザリングも解説しています。
キャリアメールがなくても大丈夫
各社の安い料金プランは基本的にキャリアメールがありません。
キャリアメールとは携帯キャリア(基本的に大手)が自社ドメインで提供するメールアドレスのこと。
- ドコモ
~@docomo.ne.jp
- au
~@ezweb.ne.jp
- ソフトバンク
~@softbank.ne.jp
自社ドメインとは上記のように@の後ろ、ne.jpの前に携帯キャリアの名前が入る形のメールアドレスとお考えください。
昔はキャリアメールでしか利用できないサイトがあったため便利だったのですが、現在ではそんなサイトは消え失せました。
今のユーザーはLINEやフリーメール(Yahoo!メール、GoogleのGmailなど)を使う率が高くなっており、サイト側としてもフリーメールに対応しています。
LINEもフリーメールもだれでも無料で簡単に利用できますから、キャリアメールの必要性はほとんどありません。
ただ、今までキャリアメールを使ってきた人がフリーメールに変える場合、知人にフリーメールに変わった旨を連絡して、きちんと変更してもらったのか確認するのがちょっと面倒ではあります…。
※UQモバイルは例外的にキャリアメールがあります。
※諸外国ではフリーメールを使うのが定着しています。
※日本ではキャリアメールを使える有料オプションもあります。
ローミングの意味

携帯キャリアの基地局の下側にある設備
ローミングとは、ある携帯キャリアはエリア外だとしても、そこと提携している携帯キャリアがエリア内であれば、エリア内のほうのキャリアの設備を使って通信できること。
たとえば海外ローミングに対応している事業者に日本で加入して海外に行くと、現地の提携キャリアの設備を使って通信できるのです。
ちなみに楽天モバイルは新興ゆえのエリアの狭さをカバーするために日本国内の一部でKDDIの回線を借りてサービスを提供しています。
これもローミングの例ですが、楽天のローミングは縮小中(楽天独自の設備を増強中)。
ここまでの重要事項のまとめ
- Wi-Fiは自宅や図書館など建物ごとに設置するインターネット回線
- Wi-Fiの料金はWi-Fiの契約者(所有者)が支払うから、スマホをWi-Fi経由で使うと料金を節約できる
- モバイルデータ通信の料金はスマホの契約者が個別に支払う
- 光回線の料金はちょっと高いが、自宅に光回線を導入すると自宅ではスマホを含めて何台もの端末がインターネット使い放題になる
- 自宅にWi-Fiがない人が自宅から通信する場合、モバイルデータ通信ばかりを使うことになる
- モバイルデータ通信はWi-Fiがない環境でも使える(携帯キャリアの基地局の圏内であれば自宅や街中でも使える)
- 動画やゲームはデータ量が大きいからモバイルデータ通信で使う際は要注意
- 音声通話SIMがおすすめ
- データSIMは安いが、2回線目のスマホ、LTE対応ノートPC向け
- キャリアメールはなくても大丈夫
おすすめの携帯キャリア会社【格安スマホはどこがいい?】
ここからは具体的にどの通信事業者を選ぶか見ていきましょう。
スマホを契約できる会社は何十社もありますが、大きく3種類に分類できますから、まずは大まかな特徴を知るのが大事。
- MNO(大手キャリア)
ドコモ、au、ソフトバンク
- MNO系列の安いブランド
ドコモのahamoとirumo、KDDIのpovoとUQモバイル、ソフトバンクのLINEMOとワイモバイル
- MVNO
b-mobile、mineoなど
MNOとはモバイルデータ通信向けの設備を自社で保有し、それをサービス提供する事業者のこと。
従来のMNOは月額料金が高かったのですが、現在ではMNO系列の安いブランドが躍進しています。
とくにオンライン専用プランは実店舗のような人件費や不動産費用がかかっていないため安くできるのです。
MVNOとはMNOの回線を借りてサービスを提供する通信事業者のこと。
MVNOも実店舗があまりなく格安路線を基本としています。
MVNOの事業者は知名度が低いですが、MNOの回線を借りて事業を展開しているように一定水準の通信品質はあります。

楽天モバイルはMNOでもMVNOでもある
MNO系列の安いブランドや格安スマホがおすすめ
ドコモ au ソフトバンク (MNO) |
ahamo UQモバイル LINEMO (MNO系列の安いブランド) |
その他格安SIM全般 (MVNO) |
|
対応する端末の選択肢 | 多い (端末割引もある) |
自分で外部店で買う場合あり | 少ない (自分で外部店で買う場合) |
月額料金 | 高い (とくに小~中容量プランは割高) |
安い | 安い |
さまざまな割引 | 多い | 少ない | 少ない |
通信品質 | 速くて安定 | ほぼMNO並み | 時間帯や地域によっては不安定 |
通信制限時の速度 | 少し遅い | 遅い | 遅い |
キャリアメール | ある | UQモバイルはある | ない、又は有料 |
手続きやサポート | 実店舗が多くて手厚い | ネットで自力が基本 | ネットで自力が基本 |
実店舗 | 多い | UQモバイル ワイモバイル |
ない場合がほとんど |
MNOは定価としての月額料金は高いものの、端末や家族、長期契約について割引が豊富にあります。MNOのスマホ料金は光回線との組み合わせでも安くなりやすいです。
MNOは月額料金の高さを複雑な割引制度によって飾り立てているのです。
逆にMNO系列の安いブランドやMVNOは月額料金は安いものの、端末や家族、長期契約に関する割引は少ないです。
MNO系列の安いブランドやMVNOはそのままの料金で十分に安いため、それ以上の割引が難しいというわけ。
両者を総合的に比較すると、MNOよりMNO系列の安いブランドやMVNOのほうが費用は安いです。
MVNOはMNOより通信速度が少し遅かったり、ネットで自力で手続きする割合が大きいですけどね。
※楽天モバイルはMNOなのに安く、そして電波は改善中という例外的な性質をもっています。楽天モバイルは後発参入者だけに設備もプランもまだ改革途上という感じです。
※通信速度について一昔前はドコモ>au>ソフトバンクという序列でした。しかし、2023年の評判だとau、ソフトバンク>ドコモ、楽天というようにドコモの遅さが目立ってきています。
ahamo、UQモバイル、LINEMO、その他格安SIMのメリットとデメリット
MNO系列の安いブランドやMVNOのメリット
- 全体的に安い
- 加入手続き、プラン変更、データチャージなどはオンラインで手続きできる(一部の解約以外は実店舗に出向く必要なし)(オンラインで手続きできない人にはデメリット)
MNO系列の安いブランドやMVNOのデメリット
- 端末のラインナップが少ない(外部で端末だけ買って、それをもとに契約するのもあり)
- 実店舗の数や実店舗での対面サポートが少ない(オンラインでのチャットやメールが基本)
- 時間帯や地域によっては回線速度が少し遅い
- 基本的にキャリアメールは使えない(フリーメールなら使える)
MNO系列の安いブランド(ahamo、UQモバイル、LINEMOなど)とMVNOは料金水準はよく似ています。
しかし、通信品質はMNO系列の安いブランドのほうが高い傾向があります。
そのためMNO系列の安いブランドのほうがおすすめというわけ。
スマホ各社のコスパを比較:ギガごとの料金に注目
どの回線 | 速度 | 1GB以下 | 2~5GB | 6~19GB | 20GB台 | 大容量 | データ チャージ |
データ 繰り越し |
国内 通話料 |
通話かけ放題 |
実店舗 | その他 | ||
irumo | ドコモ | 速い | 0.5GB 550円 |
3GB2167円6GB2827円9GB3377円 (↑をセット割↓) 3GB880円6GB1540円9GB2090円 |
||||||||||
ahamo (ドコモの格安プラン) |
ドコモ | 速い | - | - | - | 20GB 2970円 |
100GB 4950円 |
1GB 550円 80GB 1980円 |
なし | 5分無料 超過後22円/30秒 |
1100円 | なし | 海外ローミング | |
LINEMO (ソフバンの格安プラン) |
ソフトバンク | 速い | - | 3GB 990円 |
- | 20GB 2728円 |
- | 1GB 550円 |
なし | 22円/30秒 | 5分まで550円 無制限1650円 |
なし | LINEデータフリー | |
楽天モバイル (MNO/MVNO) |
楽天 | ▲ | - | 3GB 1078円 |
- | 20GB 2178円 |
無制限3278円 | 1GB 660円 |
あり | 22円/30秒 | 15分まで1100円 | あり | 楽天ポイント 海外ローミング |
|
UQモバイル (au系の格安プラン) |
au | 速い | - | 3GB 1628円 |
15GB 2728円 |
25GB 3828円 |
- | 0.5GB 550円 |
あり | 22円/30秒 | 月60分550円 10分以内770円 無制限1870円 |
あり | 自宅割 |
▲=楽天はほかのキャリアより少し遅い傾向があるが、快適に使えるエリアは増えているし料金は安いです。
※表示価格はとくに注意書きがない限り税込。
※irumoはドコモの光回線やホームルーターとの契約でセット割の対象になります。このセット割の対象になるのならおすすめですが、そうではない場合はおすすめしません。
ここからは上記表について簡単にコメントしていきます。
ちなみに管理人のおすすめは、LINEMO、UQモバイル、ahamo、楽天モバイル。
以上4つは料金の割に通信速度は速いようにコストパフォーマンスがいいです。楽天モバイルは自分の生活圏で電波がいいのであればおすすめ。
UQモバイルは3GB1628円と他社より高いように見えますが、au系列の光回線・ホームルーター・電気代とのセット割、18歳以下割など割引内容が多め。
UQモバイルは割引内容が適用対象の人にはおすすめです。
- モバイルデータ通信量が多いならahamo100GBか楽天UN-LIMIT
- テザリングならahamo(20GBは使う人)
- 3GBプランならLINEMO
- 20GBプランならahamoかLINEMO
診断チャートあり:光回線料金との関係を整理
- LINEMO
もともとのスマホ料金が安いため、光回線とのセット割なし(LINEMOの加入者が契約する光回線はセット割がなくても安いGMOとくとくBBがおすすめ)
- UQモバイル
au系列の光回線とのセット割は大きい(1回線あたり最大858円割引)(UQモバイルとの割引が適用される光回線はauひかり以外にもいくつかある)
- 楽天モバイル
楽天ひかりも契約すると楽天ポイントが大きくなる
ドコモ光の加入者にとってスマホ料金がセットで安くなるのはドコモのahamo以外のプランです。これはソフトバンク光でも同じ。
ahamo:20GBや100GBで5分以内の通話が多い人向け
どの回線 | 系統 | 通信速度 | 1GB以下 | 2~5GB | 6~19GB | 20GB台 | 大容量 | データチャージ | データ繰り越し | 国内通話料金 | 通話かけ放題 | 実店舗 | その他 | ||
ahamo | ドコモ | MNOの安いブランド | 速い | - | - | - | 20GB 2970円 |
100GB 4950円 |
1GB 550円 80GB 1980円 |
なし | 5分まで無料 超過後22円/30秒 |
1100円 | なし | 海外ローミング |
ahamoのメリット
- 海外ローミングあり(世界80以上の国で、追加料金と申込不要で一か月につき20GBまでモバイルデータ通信が使える)
- 通信品質が高い
- 5G端末と5Gエリア内であれば5Gを利用できる
- テザリングは追加料金なし、申込不要で使える(少しの設定が必要なだけ)
- 国内音声通話は5分までなら何度でも無料
- 大容量を使う人にとっては100GBプランが4950円と安い
- 割引や料金について細かな条件はなくシンプル
- 新規契約の事務手数料は無料
- dカードで料金を支払うとデータ量1GB、dカードGOLDで料金を支払うとデータ量5GBがもらえる
競合の安いブランドは海外ローミングはできないか、別料金をとる場合が多いです。
ahamoのデメリット
- 申し込みやサポートは実店舗では対応していない
- データ容量20GB未満のプランがない
- データ繰り越しがない
- キャリアメールは有料(月額330円)
- 留守番電話・転送電話サービスが使えない
ahamoは20GB未満のプランがないのは残念ですが、5分までの通話が何度でも無料なのは魅力的。
ドコモ回線だけあって通信品質も定評があります。
月間のデータ容量が20GBまたは100GBで、5分までの通話が多い人にahamoはかなりおすすめです。海外ローミングもありますから海外で使う人にもいいですよ。
モバイルデータ通信の使用量が20GBを大きく下回る人には割高ですけどね。
LINEMO:20GB以下の人にとってコスパは最強クラス
どの回線 | 系統 | 通信速度 | 1GB以下 | 2~5GB | 6~19GB | 20GB台 | 大容量 | データチャージ | データ繰り越し | 国内通話料金 | 通話かけ放題 | 実店舗 | その他 | ||
LINEMO | ソフトバンク | MNO系列の安いブランド | 速い | - | 3GB 990円 |
- | 20GB 2728円 |
- | 1GB 550円 |
なし | 22円/30秒 | 5分まで550円 無制限1650円 |
なし | LINEデータフリー |
LINEMOのメリット
- 通信品質が高い
- 3GBプランが990円と安い
- LINEギガフリーはLINEユーザーにとって大きい(LINEのトーク、音声通話、ビデオ電話のデータ消費はゼロ)
- 5G端末と5Gエリア内であれば5Gを利用できる
- 新規契約の事務手数料は無料
- 口座振替に対応
LINEMOのデメリット
- 申し込みやサポートは実店舗では対応していない
- データ容量20GB超のプランがない
- データ繰り越しがない
- キャリアメールがない
- 光回線とのセット割はない
LINEMOは多くの人にとってコスパの高いMNO系列の安いブランド。LINEギガフリーも魅力的。
あえて言えば3GBと20GBプランの中間プラン、20GB超のプランも欲しかったです。
自宅外で動画をよく見る人は20GBでは足りない可能性がありますからね。
LINEMOはモバイルデータ通信量が3GBあるいは20GBの人におすすめ。
楽天モバイル:楽天経済圏のユーザー向け
どの回線 | 系統 | 通信速度 | 1GB以下 | 2~5GB | 6~19GB | 20GB台 | 大容量 | データチャージ | データ繰り越し | 国内通話料金 | 通話かけ放題 | 実店舗 | その他 | ||
楽天モバイル | 楽天 | MNO/MVNO | ▲ | - | 3GB 1078円 |
- | 20GB 2178円 |
無制限3278円 | 1GB 660円 |
あり | 22円/30秒 | 15分まで1100円 | あり | 楽天ポイント 海外ローミング |
楽天モバイルのメリット
- 海外ローミングあり(2GBまで無料、超過後500円/1GB)
- 楽天ポイントが貯まる
- 実店舗がある
- 5G端末と5Gエリア内であれば5Gを利用できる
- テザリングにオプションはいらない
- データ繰り越しがある
- 新規契約の事務手数料は無料
- 楽天ひかりと合わせれば楽天ポイント獲得が大きくなる
- モバイルデータ通信の使用料金が3GB~無制限までの可変式↓
たとえば他社で20GBプランを契約している場合、どんなにモバイルデータ通信の使用量が少ないとしても20GBプランの料金を支払う必要があります。
しかし、現在の楽天モバイルでは3GB以下の使用なら1078円、20GB以下の使用なら2178円、20GBを超えると無制限の3278円が適用されます。
楽天モバイルのデメリット
- つながりにくい地域や時間帯がある
- キャリアメールがない
楽天モバイルの通信品質も改善途中です。
そうは言っても自分が行動するエリアでは問題ない人にならおすすめ。
やはり無制限プランが月額3278円というのはかなり安いですから。

しかも楽天モバイルは楽天ポイントが貯まるという魅力もあります。
楽天モバイルは次の条件にあてはまる人におすすめ。
- モバイルデータ通信の使用量は幅広いのが合っている人
- 自分の生活圏では楽天の電波状態がよい
- 楽天ポイントを積極的に貯めたい人
UQモバイル:自宅割対象者にはおすすめ
どの回線 | 系統 | 通信速度 | 1GB以下 | 2~5GB | 6~19GB | 20GB台 | 大容量 | データチャージ | データ繰り越し | 国内通話料金 | 通話かけ放題 | 実店舗 | その他 | ||
UQモバイル | au | MNO系列の安いブランド | 速い | - | 3GB 1628円 |
15GB 2728円 |
25GB 3828円 |
- | 0.5GB 550円 |
あり | 22円/30秒 | 月60分550円 10分以内770円 無制限1870円 |
あり | 自宅割 |
UQモバイルのメリット
- 実店舗がある
- データ繰り越しがある
- 自宅セット割が適用されるなら安い
- 通信品質は高い
- 5G端末と5Gエリア内であれば5Gを利用できる
- 口座振替での支払い可
UQモバイルのデメリット
- データ容量25GB超のプランがない
- キャリアメールを使うには月220円かかる
- 自宅割が適用されない人にはデータ容量料金はちょっと高い
UQモバイルの料金はちょっと高めに見えますが、自宅割が大きいです(2回線目以降は990円/月)。
自宅割とは、自宅の電気またはインターネットについて対象のサービスに加入するとスマホ料金を割引してくれること。
自宅割の対象は、auでんき、auひかり、auホームルーター、auスマートポートなど。
UQモバイルは実店舗がいくつもあるため実店舗でのサポートが必要な人、そして自宅割の対象サービスを使っている世帯におすすめ。
25GB超を使う人にはおすすめしません。
そのほか格安スマホの特徴
格安スマホは2パターンある
- ソフトバンクやauなど通信キャリア大手が発売しているブランド(LINEMO、UQ、ahamoなど)
料金は安いし通信品質もいい(基本的にこっちのほうがおすすめ)
- 通信キャリア大手から回線を借りているブランド
料金は安いが通信品質は少し低い
その他の格安スマホは基本的に上記の2に該当します。
その他の格安スマホは安さでは対抗できても通信品質だと大手キャリアに負けるため、独自の特徴を打ち出している場合が多いです。
- イオンモバイル
全国のイオン実店舗でも販売・サポートがある。
- ホリエモバイル
ホリエモンこと堀江貴文さんのニュースが配信される。系列のパン屋でカレーパンがもらえる。
- J:COMモバイル
J:COMのネット回線を契約している世帯の人にとっては安い。
- HISモバイル
海外ローミングが使いやすい。
- NUROモバイル
NEOプランならLINE、Twitter、Instagram、TikTokがデータフリー。