- iPhone15の新品価格⇒約12.5万円~
- iPhone14の新品価格⇒約11.3万円~
- iPhone SE3 の新品価格⇒約6.3万円~
- Google Pixel 7aの新品価格⇒約6.3万円~
今回はスマホについて端末や通信料金の価格が高い理由を解説します。
この類の価格は社会情勢も関わってくるようにユーザー個人で対処できるものと、個人では対処しようがないものがあります。
スマホ端末が高い理由(高いと感じる理由)
- スマホは電話というより小さなパソコンだから性能が高い⇒価格も高くなる(いや、性能は無駄に高すぎるというべきか)
- 買い替えサイクルが早まっているから高いと感じやすい(OSのサポート期間にも限度がある)
- 1990年代前半のバブル崩壊後、日本の平均賃金はあまり上がっていないから余計に高く感じる(他国の賃金は軒並み上がっている)
- 世界的なインフレ(物価上昇)と円安の影響⇒日本では輸入価格上昇
- スマホ端末は自作できないし部品だけを取捨選択できない
- 「1円スマホ」のように昔は回線と端末のセット販売時の割引が大きかったが、いろいろ問題があったため規制されている(1円スマホ時代のほうが異常だったかも)
- 半導体不足の時期ではスマホ価格は上がりやすい
- スマホカメラは使い捨てだから買い替えのたびに負担が発生する↓

今あなたが使っているスマホについてカメラ部分が壊れておらず、またカメラ性能に満足しているなら、そのスマホカメラを使い続けるほうが安上がりだが、スマホはすべてが一体的であるため部品ごとの買い替えができず、新しいスマホを買うとカメラ部分までコストを支払う必要がある
スマホの中でもiPhoneが高い理由
- iPhoneはスマホという枠組みではAndroidスマホと競合するが、iPhoneはApple1社による独占供給だから高い(Androidスマホのほうが安い)
- 独自性とブランド感が充実しているから価格が高くても売れてきた(最近では高性能かつ高価な新型が売れなくなってきているが…)
- 性能が高いから価格も高い(新しい世代のiPhoneは多くの人にはオーバースペック気味)
- これまでにAppleはスマホの最先端を切り開いてきたから今さら低スペックの廉価版iPhoneを発売したがらない
- Apple公式サイトでは下取り価格も高い(下取り価格が高いのなら販売価格も高くて当然)
ちなみに日本のiPhoneの新品価格は世界的に安い部類にあります。
そう考えるとiPhoneが高いと感じるのは日本人の賃金が大して上がっていないことが主因なのかも。
スマホキャリアの通信料金が高い理由
- 基地局の建設と賃借にお金がかかるから通信料金もまた高くなる
- 電話・スマホ事業は新規参入が難しいから業者や省庁は料金を高めにして利益を貪っていた(現在は格安プランや新規参入事業者が進んでいる)
- テレビ局が占拠しているプラチナバンドをスマホ向けに開放していないから(開放すれば安くなる)
- 日本は自然災害が多く、その復興費用や減災対策費も含まれている
- 無駄な有料オプションを契約している(とくに実店舗は無駄オプションの契約に誘導されやすい)
スマホの通信料金は基本的にオンラインでしか契約できないプランのほうが安いです(ちょっと手続きが面倒ではある)。
このほうが実店舗の不動産費用、人件費、光熱費などがかかりませんが安いといえます。
やはり実店舗だと自力でできない人の分まで費用が転嫁されますし、店員にお金がかかるほうへ誘導されたりしますからね
タップできるもくじ
スマホ端末はなぜ高いのか
まずはスマホ端末の価格の高さについて。
スマホは電話感覚だと高い、PC感覚だと妥当か?

ガラケーは電話感が強かったが(↑発売当時の価格は1万円台)、スマホは小さなPCだから性能も価格も高い
最近の新型スマホはカメラ性能までも無駄に高いようにオーバースペック感が高まっています。

スマホは携帯電話感覚(通話、メール、SNS、掲示板などが主体)で使っていると端末価格は高く感じますが、パソコン感覚でゲームやクリエイターソフトなども使うと妥当な価格ともいえます。
パソコンの価格は性能比で考えるとスマホの価格に近いですからね。最近ではパソコンのほうが性能の割に安いと感じるかもしれません。
しかし、多くの人々はスマホにそこまでの性能をもとめていませんから高いと感じるのでしょう。
最近のiPhoneなんてSEシリーズの最低構成だとしてもスペックと価格はそれなりに高いです。
Androidスマホならスペックも価格も低い機種も発売されていますが、OSのサポート期間が短いのが欠点。
参考記事
コンピュータの性能としては「1969年に人類およびアポロ11号が初めて月に降り立ったときのNASAの大型コンピュータ<<<<<現在の低スペックスマホ」です。
そのNASAのコンピュータが当時は100億円の価値があったとしたら、現代のスマホ価格は10万円だとしても相対的に安いともいえます。
昔の超大金持ちはいくら大金を出しても現在のようなスマホを手に入れられなかったわけですから。
そんなスマホが現代の地球上には数十億台もあふれていますから、まあ大変な時代です。
ソフトの進化は端末の高価格化につながった
最近のスマホは有料のセキュリティソフトを入れていなくても、それなりの安全性があります(違法ダウンロードはヤバイ)。
これはOS(iPhoneならiOS)という基本ソフトが上がっていることが主因。
ただし、OSの性能が上がったのに端末の動作性能が従来のままだとユーザーは遅い動作にストレスをもちます。
さらに最近のスマホはゲームや動画視聴などもサクサクできるだけの性能がもとめられています。
そこでソフトの性能向上とともに端末の動作性能も上げたために高価格になったというわけ。
スマホは買い替えサイクルが早い件
現代人にとってスマホは必須の端末ですから使用時間は長いです。
それだけ長く触っていれば劣化するのも早まり買い替え時期が早く訪れてしまいます。
買い替えサイクルが早ければ早いほど端末の割高感も高まってしまいます。

スマホは高性能で、ユーザーが高機能に設定しておくほどバッテリー消費が早まります。最近のは無駄に高性能・高機能ですからね。
ちなみに正規店でiPhoneのバッテリー交換を頼むと1万円前後かかります。
テレビやPCも活かそう
自宅でネットを見る際は、テレビやデスクトップPCも併用すればスマホばかりに負担が行くことは抑えられます。


テレビやデスクトップPCは持ち運びにくいという欠点がありますが、そうやって持ち運ばないからこそ寿命が長いという利点もあります。
参考記事
海外のさまざまな価格が反映されている【日本は取り残されている?】
現代のスマホ端末は、国産メーカーの製品だとしても中の部品やソフト開発などは海外でも多く生産されています。
したがって、どうしてもスマホ端末の価格は海外市場の物価や賃金水準、そして外国為替も反映されてしまいます。
たとえばiPhoneの価格は日本とアメリカでは大差ありませんが、人々の賃金水準はアメリカのほうが明らかに高いです。
そうなると、バブル崩壊後は平均賃金が大きく上がっていない日本人にとってスマホ価格は相対的に高いと感じやすいというわけ。
おもに組み立て工程を担っている中国、部品を生産している台湾や韓国の賃金も昔より結構上がりましたからね。
最近では円安も高価格化に拍車をかけています。
日本のiPhone価格は国際比較で見ると安いのですが、日本国内の賃金比で見ると高いと感じやすいです。
スマホは自作できない

管理人の自作PC
たとえばPC類の中でデスクトップPCは素人でも部品を買い集めて組み立てて使うことができます。これを自作PCといいます。
自作PC向けの部品はじつにさまざまですから、安いメーカーの安い部品ばかりを選んで組むこともできます。
自作PCは低スペック〜ハイスペックまでいろいろ組めるように自由度は高いです。
組み立て工程も自分で担う分、スペックの割に安くデスクトップPCを手に入れられるのです。
しかし、日本の法体系ではスマホや携帯電話は改造して使うと違法になる可能性がありますから、自作スマホも実質的には存在しません。
つまり、スマホ端末はすべての生産工程を業者に握られていますから価格が高止まりしやすいともいえます。
修理についてもスマホのような精密構造だと専門業者でないと難しいですが、デスクトップPCのパーツ交換は素人でも簡単です。
素人がスマホを改造して使用すると違法になる可能性もあります。
参考記事
スマホ端末のセール価格は妙な条件付きの場合も

すべてが損とは限らない
スマホ端末はセール価格で売っているのをよく街中で見かけます。
しかし、それは割高な通信プランとのセット契約だったり、数年後に返却する場合の価格だったり、一定期間内に解約すると違約金が発生したりと何らかの条件がついている場合も多いです。
そういう条件を冷静に考えると、そのセール価格とやらは意外と安くなかったりします。
昨今ではそういう妙な条件をつけた売り方も規制されつつありますけどね。
日本のスマホ業界は通信キャリアが端末を売るという色彩が強いです。これは改めたほうがいいかもしれません。
スマホキャリアの通信料金が高い理由
次はスマホキャリアの通信料金の高さについて。
そもそも日本の通信事業者の総本山といえばNTTです。
このNTTは昔、日本電信電話公社といって現在よりも大きな権限をもっていました。
固定電話をかけるには電話線が必要であり、電話線を日本各地に整備するには大きな権限と財源が必要だったからです。

携帯キャリアの基地局(上側)

携帯キャリアの基地局の下側
さらに携帯電話事業についても全国各地に基地局を建てる必要があり、それは土地の賃借や取得も含めてすごく費用がかかりますから他社は簡単に参入できなかったのです。
携帯キャリア各社の1年間の設備投資額は1兆~2兆円くらい。
あらゆる商品の市場価格は競争が高まることで均衡価格に落ち着きますが、昔の携帯電話事業のように他社が競争に参入できないと高止まりする傾向があります。
日本では昔の郵政省や今の総務省が監督官庁として通信利権を保持してきました
しかし、現在では他社が参入して大手キャリアの設備・回線を借りてサービスを提供できるようになりました。
あの堀江貴文さんだってホリエモバイルを提供しているくらいですからね。
これによって大手キャリアも対抗して格安プランを展開するなど料金は下がりました。
従来のような実店舗で契約する料金プランは相変わらず高いですけどね。
プラチナバンド(携帯電話がつながりやすい周波数帯)をスマホ向けに開放すればスマホ料金はもっと安くなりますが、総務省やテレビ局は電波利権を手放したくないため、この話題に触れたがりません。
彼らは国民の多数者の幸福よりも少数者にしか利益が行かない利権保持ばかりを重視するように、まったくもって使えない連中です。
自然災害への対策
周知のように日本は自然災害、とくに大地震が世界的に多い国です。
しかし、自然災害の発生自体を止めることはまず不可能ですから通信事業者としては「災害が起きてもダメージは少なくする」という方針で経営しています。
そういった自然災害への対策費はそれなりにかかりますし、ユーザーの利用料金にも反映されてしまうものなのです。
発展途上国で停電や通信障害は頻繁に起きますが、日本は自然災害が多いにもかかわらず障害発生率が低いのは日頃から費用をかけて対策しているおかげともいえます。
契約プランに問題がありうる:契約ギガを下げられるパターンがある
大手キャリアの従来からのプラン基本的に高いため、スマホ契約は何らかの格安プランにすべきです。
しかし、自宅でのスマホ使用量が多い世帯は格安プランだけでなく、自宅に光回線というインターネット回線を導入することも検討してみましょう。
光回線を導入すると、自宅ではあらゆるネット接続端末の通信料金が定額・使い放題になり、それによって契約ギガを下げられるからです。
一人暮らしの世帯や、自宅ではネットをあまり使わない世帯は光回線を導入しても損する場合もありますが、一度検討して見るのもいいですよ。
参考記事
無駄な有料オプションを契約しているかも?
スマホや光回線の料金プランではさまざまな有料オプションが選べます。
このような有料オプションは契約初月だけは無料の場合がありますが、その後は料金がかかります。
もし有料オプションを契約しているのに使っていないのなら解約して料金を安くしましょう。