今回は自作PCを組むのに必要な部品と工具、そして時間について解説します。
保証を受けるのに必要な書類と時間も記しています。
自作PCに必要なもの【部品編】
自作PCを組むにあたって100%必要なもの一覧
- CPU
- マザーボード
- メモリ
- PCケースあるいはオープンフレーム
- SSDあるいはHDD(SSDのみという人もいる)
- 電源ユニット
- OS(Windowsのような基本ソフト)
- ケーブル類(必要なケーブルはマザーボードや電源ユニットやモニターに付属している場合が多いため、ケーブルだけを別個に買うパターンは少ない)
上記はデスクトップPC本体を組むための部品であって、デスクトップPCの周辺機器としてはモニター、キーボード、マウスも必要。
これらはOSをインストールしたり、映り具合を確かめるときにも必要です。
自作PCに絶対に必要とはいえないが必要度が高いもの一覧
- CPUクーラー(※1)
- CPUグリス(※2)
- 冷却ファン(※3)
- グラフィックボード(※4)
- 光学ドライブ
※1:CPUクーラー自体は絶対に必要。CPUクーラーがないとCPUが熱暴走してしまいます。しかし、CPUはCPUメーカーによる純正クーラー付属モデルもありますから、それとは別にCPUクーラーを買うかは自由です。
※2:CPUグリスは熱伝導率を高めるための粘着物質。CPUグリスはCPUクーラーに初回分は塗布されている場合がありますから、それで間に合うなら買う必要はありません。
※3:PCケースやグラボにも最初から冷却ファンがついている製品もありますから、それとは別に冷却ファンを買うかは任意です。PC完成後に追加的に設置することもできます。
冷却ファンはCPUやGPUの熱が大きいハイスペック部品を搭載したPCほど多く付けるのが基本。
※4:CPUが内蔵GPU搭載モデルならグラボがなくても画面は映ります。
しかし、自作PCは高めのスペックで組むのが主流であり、グラボがないと高度なPCゲームやクリエイターソフトできないのでグラボはほぼ必要。
自作PCに必要なケーブル
自作PCを組むのに必要なケーブル類やネジ類は各部品ごとに付属しているのが基本です。
普通に組むならわざわざ別に買う必要はほぼありません。
デスクトップPC本体とデスクトップモニターをつなぐHDMIケーブルあるいはディスプレイポートケーブルは、基本的にモニターの電源ケーブルとともにデスクトップモニターに付属しています。
そのため、自作PCを組む時点でデスクトップモニターをもっていない人はデスクトップモニターも買いましょう。
さらに別のケーブルが必要になる場合がありますが、それは普通に組んで動作してから挑みましょう。
※私は海外製の安い冷却ファンを買ったら適当なネジが入っていなかった経験があります。そのネジは特殊な規格ではないためホームセンターでいくらでも手に入るものでした。
ノートPCだと特殊な精密ネジの場合もありますが、デスクトップPCならホームセンターのネジで大丈夫。
※PC内部に変換ケーブルを使うと接続してはいけない組み合わせ(ショートしたり故障する組み合わせ)も実現できてしまうため、PC内部の変換ケーブルは詳しい人以外は使うべきではありません。
PC外部でのUSB変換ケーブルとかなら大丈夫ですが。
部品の初期不良に備える書面と時間も必要
部品の保証規定はメーカーや販売店によって微妙に違うところもありますから、ここでは大まかな傾向を紹介します。
保証を受ける場合に必要なもの一覧
- レシート、保証書
- 箱
- 付属品
- マザーボードの場合はCPUソケットカバーが必要
そもそも電子部品は一定確率で初期不良の可能性がつきまといます。
初期不良品は購入から一定期間以内なら保証してくれますが、それが過ぎると保証対象外となり、有償修理という扱いになってしまいます。
通常の部品は1~2年くらいの保証期間ですが、バルク品といって簡易包装の部品だと保証期間はもっと短いです。
しかも電子部品はマザーボードに差し込んで通電してみないと初期不良か否かがわかりません。
したがって、自作PCはさまざまな部品をまったり買い集めてからゆっくり組むのではなく、下調べに時間をかけたら一気に買い集めて一定期間内に組み立てることが必要です。
- 自作初心者、なおかつ部品に初期不良なしという条件での組み立て時間目安5~9時間
部品の箱内あるいは箱表面には保証書がついていますから、保証期間が終わるまでは保管しておきましょう。CPUソケットのカバーも保証時に必要。
自作PCに必要な道具
自作PCに必要な道具一覧
- 長めのプラスドライバー(ドライバーの使いやすいサイズは2番=#2)
絶対的に必要なのはこのプラスドライバーのみ。
以下はほかにあったら便利な道具です。
- 細長い磁石
- 懐中電灯やペンライトなど光るモノ
- ウレタンフォーム
- 手袋(不要派も結構いる)
細長い磁石はネジをPCケース内部奥に落としたときに回収するのに便利です。
弱い磁石付きのプラスドライバーなら大丈夫だとしても、強力すぎる磁石は故障を誘発しますから避けましょう。
懐中電灯はネジをPCケース内部奥に落としたときに照らしたり、内部奥の配線をするときに役立ちます。
ウレタンフォームは少し硬いスポンジみたいな素材であり、断熱材や梱包材によく使われています。
マザーボードの裏面には突起が多数ありますから、マザーボードの下にウレタンフォームを敷いて作業するとマザーボードへのダメージを緩和できるのです。
手袋の必要性は分かれる
組み立て時に静電気や指紋付着防止のために手袋をつける人がいますが、これは注意が必要。
- 繊維状の手袋繊維が部品に引っかかってピンを曲げてしまう
- 厚い手袋厚くて細かい作業がしにくいため部品を落としてしまう
もし手袋をつけるならピンを曲げてしまうことや、落とすことに気を付けましょう。
私は不要派ですが、別に必要派がいてもいいと思います。
強く力を入れないと奥まで入らない部品があるときは、手袋をつけてもいいかもしれません。