コスパの高いPCがほしい

PC選び

パソコンは国産メーカーを買うべき?【海外と差別化しにくい事情】

現在、日本企業としてデスクトップ、あるいはノートパソコンを生産している有力企業といえば以下のとおり。

  • NEC
  • 富士通
  • MCJ(パソコンブランドはマウスコンピューター)
  • DynaBook
  • Panasonic
  • VAIO
  • EPSON

ほかにも日本には中小メーカーがたくさんありますが、有力企業という水準だとこんなところです。

日本のパソコンメーカーは「ウチは国内生産だから安心」「メイドインジャパンは丈夫」などと宣伝しがち。

さらに日本のパソコン初心者や中高年は「海外メーカーはなんとなく怖い、国産が安心」という国産信仰をもっておりNECや富士通を選んでいるのは珍しくありません。

それでは日本人は日本国産メーカーのパソコンばかりを買うべきなのでしょうか。

結論からいうとパソコンメーカーの国籍(母国、本社所在国、製造国)はあまり気にする必要がありません。

今回はそれを以下の論点から説明します。

  • 国産メーカーも海外メーカーもパソコンは海外各社の部品とソフトの集合体にすぎない(PanasonicやVAIOみたいな国産高級メーカーでも中身は海外製だらけ)
  • iPhoneや国産スマホには中韓台メーカーの部品も入っている(むしろ国産スマホのほうが不安になるという人も増えつつある)
  • 日本国産の競合パーツは価格競争力で負けている
  • 資本、設計、工場、人材も多国籍化している(たとえば外資系メーカーが日本法人と日本工場をもっている場合がある)
  • 中国企業や韓国企業に個人情報が漏れることを警戒している人がいるが、個人情報の利用は日本企業やアメリカ企業もやっているし流出事件もやらかしている
  • 2022年2月、NECは自治体や学校向けに生産販売していたノートパソコンのバッテリー近くに余分なネジが混入し、それが発煙につながるとして自主回収を発表した
  • NECや富士通のパソコン事業は中国レノボ傘下(この3社は同類項みたいなもの)
今回の事情は国産スマホとも似ているよ。

国産メーカーのパソコンは海外部品の集合体

まずデスクトップでもノートパソコンでも重要な部品といえば、CPU(演算処理装置)とメモリ(一時的な記憶装置)とストレージ(長期保存の場所)。

日本のパソコンメーカーに搭載されているCPUを見てみるとほぼ100%の確率でアメリカのインテル社かAMD社のCPUを搭載しています。

グラフィックス(映像処理装置)についてもインテル、AMD、NVIDIAといったアメリカ企業がやたら強いです。

アメリカ企業が設計しているCPUやグラフィックスにしても、その製造は台湾企業が担っている割合が多いです。その台湾企業はアジア各地に製造拠点をもっています。

メモリはCPUよりは多様であるものの、韓国企業が強いです。

マザーボードは台湾企業が大きなシェアをもっています。

パソコンサイズの液晶パネルは、韓国、中国、台湾の企業が世界的に大きなシェアをもっています。

日本企業は半導体製造装置や半導体絶縁材(by味の素系列企業)、自動車向け半導体の分野ではまだ強い。
半導体の国際分業は細かいな。
日本は完成品よりも村田製作所やローム、デンソーのように部品供給に力を入れるべきかも。

電子部品をつくるのに必要不可欠なレアメタルは、中国、アフリカ、ロシア、南北アメリカといった大陸諸国ばかりが産出国。

原油も中東やロシアに偏在していて、それらは日本経済を支えている以上、日本の政財界は資源大国に強く主張しにくいといえます。

ソフトもアメリカ企業が強い

アメリカ企業はハードだけでなくソフトにおいても突出した強さを誇っています。

たとえばOS(基本ソフト)はアメリカのMicrosoft社のWindowsが世界の主流。

そしてWord(文書作成)、Excel(表計算)、PowerPoint(プレゼンテーション)においてもMicrosoft Officeシリーズが大きなシェアを維持しています。

ほかにブラウザや検索エンジンもGoogleやMicrosoftなどアメリカ企業の独壇場と化しています。

以上のソフト、ブラウザ、検索エンジンは海外メーカーが海外でつくった日本市場向けパソコンにも入っており、日本語にもきちんと対応しています。

Chrome OSをつくっているGoogle、macOSをつくっているAppleもアメリカ企業。
アメリカ企業はすごいけど、中の人材は諸国のエリートだからアメリカ人だけがすごいとも言い切れない。
そういえば日本の有力メーカーから人材が中韓台の新興メーカーに転職して日本の技術・知識も流出したから、今の中韓台メーカーは日本成分も含んでいることになる。
アメリカは多人種の国家だし転職が多いから、そういう知識や人材、そしてお金の流出入は昔から盛んだった。
そういう流出入の活発さがアメリカ経済の強さの根源か。日本じゃマネしにくいなぁ。
たとえば日本の西和彦さん、中島聡さんという方はMicrosoft米国本社で幹部として活躍されました。

純国産のパソコンやスマホなんて存在しない

国産パソコンの正体

海外産の外枠も一部にある

パソコンのパーツやソフトは海外産がとても多いわけです。

「国産パソコン」と聞くと何から何まで日本で生み出している感じがしますが、実際にはさまざまな企業のパーツやソフトを日本で組み合わせているにすぎません。

各部品メーカーは得意なモノだけを生産したら、あとはパソコンメーカーが調達・組立・検査・出荷するというわけ。

つまり、現代のパソコンは海外との分業によってできており、中でもパソコンメーカーは「組み立て屋さん」としての性質が強いのです。

Windows系のパソコンなら組み立てメーカーがNECや富士通みたいな日本企業でも海外メーカーでも内部のパーツは大して変わりません。

※スマホの部品についても中韓台のメーカーが、スマホのソフトはアメリカ企業が世界的に強いです。要するに日本国産スマホの中身も海外製だらけ。

※ノートパソコンの外枠についてもベアボーン(外枠の中にマザーボードや液晶が入っている半完成ノートパソコン)が台湾メーカーによって生産されています。世界中のパソコンメーカーはそういう共通品を利用して組み立てると、安く完成品を提供できるというわけ。

一応、国産の外枠もありますけどね。

「Designed by Apple in California Assembled in China」の意味

Designed by Apple in California Assembled in China

意訳:MacBook Proの設計担当は米国カリフォルニア州にあるアップル本社で、各地から集めた部品を完成品へと組み上げた場所は中国。(アップルは「Made in China」と書きたくないため、こんな表記にしたのでしょう。)

現代の世界経済はとても複雑なため、原産国表示(例:Made in Japan)の統一的な国際ルールはありません。

ただし、主流としては「実質的な変更をもたらす行為」が起きた地域を原産国と見なします。

たとえば電化製品だと、部品が外国製だらけで在留外国人が組み立てたとしても日本国内の工場で組み立てれば「Made in Japan」と表記できるのです。

「実質的には外国製やないかい」とツッコミたくなる商品も結構ありますけどね。

国産PCの差別化戦略は正しいか

パソコン内部のパーツやソフトはどのメーカーも似たようなもの(Appleだけは例外)。

そうなると日本のパソコンメーカーとしては、余計なソフトをプリインストールする、筐体の耐久性では負けない、超軽量モデルを生産する、みたいな感じで差別化しようとしたわけです。

余計な機能をつけて売ろうとする戦略は日本の家電全般に通じます。

ゲーミングパソコンの黒い筐体

ゲーミングパソコンの黒い筐体

筐体(きょうたい)とはパソコンのさまざまな主要部品がおさめられている箱のこと。要するに機械の外枠(フレーム)です。

筐体やネジ、ヒンジ(ちょうつがい)みたいな非電子部品は、日本国内のパソコン組み立て工場であれば日本製のシェアが高かったりします。

またコンデンサという電子部品は国産がやや多いという説もあります。

国産PCが高い理由

しかし、外国人も含めて大多数のユーザーは余計な機能や超軽量の高額パソコンよりも標準スペックでそれなりに安いパソコンをもとめるもの。

パソコンを買う際にコストパフォーマンスを重視するのは当たり前なんです。

電化製品類の機能はシンプルなほうがいいな。
パソコンの機能は購入後にユーザーが好みで付け足すならいいけど、最初から押し付けられている機能はいらんかもね。
富士通はCeleron4GBで10万超え

富士通の新品パソコンのキャンペーン価格はCeleron・4GBで驚異の10万超え(Microsoft Officeソフト付き)。

にもかかわらず国産メーカーの多くのパソコンは余計なプリインストールや割高設計によって本体価格が高止まりしています。

たとえば富士通やNECのCeleron機種(低スペック)と、レノボやDELLのCore i3~5、Ryzen3~5機種が同じような価格帯か前者のほうが高いくらい(メモリやOfficeソフトも同じにした場合)。

Core i3~5、Ryzen3~5は標準スペックですから、知識があれば後者を選ぶのは当然なんです。

参考:パソコンの中でもとくに国産パソコンが高い理由

  • 「国産」と銘打てば価格が高くても買ってくれる日本人がいるから
  • 「日本の役所や学校が税金でパソコンを買うなら国産にしろ」という層がいるから、国産メーカーは価格を高く設定する
  • 中国より人件費が高いから
  • 余計な機能をつけているから
  • サポート料金を安くしている分、本体価格を上げるから

※家電量販店のパソコンは国産の割合が多いです。日本のパソコン価格が高いと感じるのは国産ばかり置きたがる家電量販店のせいでもあります。

国産PCは衰退する一方なのか

国産メーカーのパソコンは高くても日本国内のグループ企業や役所からは手厚く買ってもらえていましたから、昔はまだ経営が成り立っていました。

昔の国産パソコンには日本の部品が今よりは多く使われていましたが、1990年代からは人件費の安かった中国・韓国・台湾の部品が強くなっていきました。

パソコンのパーツは品質はそこそこで価格は安いものが世界的に好まれますから、人件費の安い国での生産は有利なのです。

そして情報化とグローバル化がますます進行している21世紀では海外勢の安いパソコンに勝てなくなったのです。それゆえ業界再編が相次いだというわけ。

東芝、ソニー、日立、三菱電機などがパソコン事業を手放したことは当時かなり話題になりました。

まあAppleやMicrosoft並みの独自性やブランド力があれば高くても売れるんでしょうけど、それはスゴク難しいです。

NECや富士通のパソコンは日本国内では公的機関や初心者相手には売れているけど海外では売れていない。
国産メーカーは日本の公的機関や初心者ばかりターゲットにした販売戦略だから海外勢に勝てなくなった。
パソコン知識がない日本人でも富士通やNECは知名度がかなり高いからな。外国人には知られていないけど。
中国や台湾は人件費が安かったからDELLやレノボのパソコンも安くできたけど、今後はどうなるかな。

組み立て技術はほとんど差がない

日本の伝統工芸品だと作り手によって出来がハッキリ分かれますが、パソコンの組み立て能力は日本人と中国人とでは違いはほとんどありません。

高級志向で品質に厳しいAppleでさえも中国に工場やデータセンターがあるくらいですから。

一定の知識と少しの道具があれば素人でもデスクトップパソコンが自作できるのも(=プラスドライバーだけで組み立てられる)、パソコンは主要部品の寄せ集めによってできているからです。

どのメーカーのパソコンも部品は似通っているのなら安いのを選びたくなるわな。

※主要部品とはマザーボードやメモリなど一定の独立性をもった電子部品のこと。

※ノートパソコンの自作は難しめ。

※もし個人情報を外資に握られるのがイヤなら、Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft、LINE、Twitterとはすべて手を切る必要がありますが、そんなのはほとんど無理です。富士通、ソニー、楽天、野村證券みたいな日本の大企業だって個人情報流出はやらかしていますし。

国産と海外産がごちゃごちゃになる時代

本国 組み立て工場 本体価格
レノボ 中国 中国
山形県米沢市
安い
DELL アメリカ 中国 安い
マウスコンピューター 日本 長野県飯山市 やや安い
HP アメリカ 東京都日野市
中国
やや安い
ASUS 台湾 中国 やや安い
Apple アメリカ 中国 やや高い
Microsoft アメリカ 中国 やや高い
NEC 日本 山形県米沢市 やや高い
富士通 日本 島根県出雲市
福島県伊達市
やや高い
DynaBook 日本
台湾
中国 高い
Panasonic 日本 兵庫県神戸市 高い
VAIO 日本 長野県安曇野市 高い

※レノボ、DELL、HP、ASUS、Apple、Microsoftはもともと外資ですが、いずれも日本法人を設立しました。

※工場が日本にあるメーカーでも、日本では海外工場でつくられたモデルも流通しています。

※上記表のメーカーはほかの地域にも工場をもっている場合があります。

※現在のDynaBookはシャープの子会社であり、そのシャープは台湾の鴻海精密工業の傘下。

外資の中には日本法人と日本工場をもっているメーカーもある

現代ではパソコンメーカーの資本関係もややこしくなっています。

たとえばNECと富士通は日本の大企業ですが、パソコン事業においては中国レノボの傘下です。

そのためレノボの一部モデルはNECの工場である山形県米沢市でも生産されています。

日本のNECや東芝のパソコンシェアはかつて世界上位にありましたが、現在の海外市場ではかなり寂しくなってしまいました。

またアメリカのヒューレットパッカード(HP)は日本法人を設立するとともに東京都で工場を稼働させています。

もちろん日本に住む日本人の中には外資系企業に勤めている人も結構いるように、パソコン生産を取り巻く環境は多国籍化しています。

レノボやHPは外資だけど日本法人をつくって日本でも生産か。これは国産の範囲だけど抵抗をもっている日本人はいるよな。
日本法人としてのコカコーラやマクドナルドの食べ物に抵抗をもっている人より多いかもね。

パソコンの分業体系

パソコンの生産は多国籍化していることを総合的に考えると、パソコンメーカーの国籍を気にするのはあまり意味がないことがわかります。

国産メーカーと外資系メーカーの違い(例外あり)

国産メーカーと外資系メーカーのパソコンは部品類は同じとは言っても、本体価格、説明書、プリインストール、サポート拠点、サポート料金に違いがあります。

  • 設計や研究開発矢印国産メーカーは日本国内、外資系メーカーは本社がある国で行っている傾向がある
  • パソコン本体価格矢印大手外資系メーカーは生産数が多いため価格は安い傾向にある(AppleとMicrosoftは例外的にちょっと高い)
  • ノートパソコンの重量矢印同サイズの液晶かつ同スペックだと国産のほうが少し軽い傾向にある(日本人の体力や電車での持ち運びに合わせた措置)
  • ノートパソコンのサイズ矢印外資系メーカーは14~15.6インチを主力とするが、国産メーカーは13.3~15.6インチを主力とする(日本人の体格に合わせた措置)
  • 説明書矢印国産メーカーは紙製説明書が分厚く丁寧だが(オンライン説明書もある)、外資系メーカーの紙製説明書は薄っぺらで詳細をオンライン化している
  • プリインストール矢印国産メーカーのほうが多い(マウスコンピューターは国産にしてはプリインストールが少なくて価格が安い)
  • サポート拠点矢印国産メーカーは日本ばかりで、外資系メーカーは日本と中国という場合が多い
  • サポート料金矢印国産メーカーのほうが安い
  • 新品購入時の納期や修理を頼んで返ってくるまでの期間矢印日本国内に生産拠点のあるメーカーのほうが早い
説明書

レノボに限らず外資系メーカーの紙製説明書は薄い傾向あり

国産メーカーはパソコン価格とサポート料金を一体的に考えているからパソコン価格が高い。
国産は初心者に人気だし、メーカーは初心者への対応が大変だからパソコン価格を高くしているともいえるな。
つまり、国産PCはサポートがいらない人には割高。
一方、外資系メーカーはパソコン価格とサポート料金を分けて設定しているよ。

さらにパソコンを注文してからの納期は日本国内の工場で生産しているモデルのほうが早い傾向があります。

中国で生産したパソコンは船便で日本に送られるのが普通ですから遅くなりやすいのです。

ただし、中国で生産しているメーカーでも日本国内の倉庫には即納モデルを抱えている場合もあります。この即納モデルの納期は早いです。

富士通やNECのパソコン事業は中国レノボ傘下

ここまでパソコンメーカーを見るうえで「国産」はあまり気にする必要はないと述べてきました。

なかには中国企業のレノボを怪しむ声も一部にありますが、レノボの一部モデルはNECの米沢事業場(山形県米沢市)でも生産されています。

そして個人情報の扱いにうるさい日本の役所や金融機関はそんなNECや富士通のパソコンを使い続けています。

もしレノボ傘下であるNECや富士通のパソコンがヤバイのだとしたら日本の役所や金融機関はとっくにパソコンを切り替えているはずですが、そうはなっていません。

確かに中国には怪しい企業もありますが、レノボがNECや富士通を傘下にしているのは紛れもない事実。

おすすめの国産パソコンメーカー

それでも国産PCにこだわる人もいるでしょう。その気持ちわかります。

どんなメーカーでもパソコンの設計や組み立て、検査、サポートには人件費がかかるように「自分の払ったお金は日本人の給料になってほしい」と考える人もいます。

そこでおすすめなのがマウスコンピューター。マウスコンピューターのパソコンは長野県での組み立てであり国産PCとしては安いです。

マウスコンピューターの母体は東証スタンダードに上場する有名企業ですし、サポートも日本拠点で24時間対応ですよ。

日本人はサポートの相手を日本人にしたがる傾向がある。
日本語の表現や日本人の心情は繊細だから同じ日本人を相手にしたがっているのかも。

2ch創設者のひろゆき氏がゲーミングパソコンを児童養護施設に寄付したときに買い付けたメーカーも日本のマウスコンピューターでした。

つまり、マウスコンピューターはひろゆき氏が認めるだけのコスパだということ。

他にも寄付用パソコンに使ったメーカーはありましたが、富士通やNECの名前はなかったとさ…。

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